IT化の流れから、メールマガジンやバナー広告などを活用する企業が増え続けています。これはアパレル業界においても同様です。
DM(ダイレクトメール)を活用しているブランドやメーカー、これからDMの導入を検討しているアパレル企業も多くなっています。
今回は、アパレル業界でのDM活用に焦点を絞って、DMの活用方法や注意点を解説し、例文を紹介します。DMで売上を伸ばすヒントを得られますので、最後までお付き合いください。
目次
アパレル業界の販促にDMは効果的?
アパレル業界で、ITを活用した販売促進を採用している企業は少なくありません。しかし、IT全盛の時代であっても紙媒体のDMは一定の効果が見込めます。DMを活用した販売促進を行うことで、インターネット媒体とは異なる客層へのアプローチが可能です。
また、紙媒体のDMはメールマガジンや電子メールよりも閲読率が高いとされています。特に、手書きで個人の顧客に対するセールスプロモーションを行なっているアパレルショップは、顧客から高い評価を得ていて、顧客のロイヤルカスタマー化に貢献しています。
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アパレル業界の販促に効果的なDM作成のポイント
DMは、各業界それぞれによって作成ポイントが異なります。アパレル業界にも、アパレル業界に合ったDMの作成ポイントがあります。
DMに必要な要素を盛り込む
アパレル業界のDMであっても必要な要素は盛り込まなければなりません。DM の種類にもよりますが、必要な要素とは次の5点です。
- キャッチコピー
- 挨拶文やお礼文
- 商品説明やセールの招待など今回のDMの主旨説明
- DMだけの割引券やクーポン券などの特典
- 問い合わせ先
文章は、長すぎず短すぎないことがポイントです。訴求力をあげるために、DMのメイン商品やセール内容などの画像やイラストなどを盛り込むと、顧客の視覚に訴えられます。
顧客が親近感を抱くような文章で、イメージしやすいレイアウト(画像などを含む)が、理想的なアパレルのDMです。
関連:効果的なDMの作り方とは?具体的な手順や作成時の注意点を解説
DMを送る時期やタイミングを考える
アパレルのDMは、送る時期やタイミングが重要です。タイミングを逃してしまうと、DMの魅力が損なわれるため、閲読率が低下するおそれがあります。
時期の目安は次の通りです。
- 入学式向けのアパレル:大学入試前など
- 新商品の案内:シーズンが始まる1ヶ月前程度・発表会やコレクション後はできるだけ早く
- セールの案内:セールを始める1~2週間前
- サンキューDM:来店や購入後1~2週間後
- バースデーDM:顧客の誕生日の1~3週間前
- 父の日や母の日などのイベントDM:イベント日の2~4週間前
上記はあくまでも目安であり、取り扱っているアパレル商材によって、タイミングが異なります。
ターゲットによって書き方を工夫する
アパレルの従業員が顧客にDMを作成する場合は、ターゲットによって書き方に工夫を加える必要があります。通り一辺倒のDMでは、顧客の心を掴むことも動かすことも難しいでしょう。
顧客の年齢が高かったり、商品がハイブランドであったりする場合は、丁寧な言葉を心がけ、できるだけ敬語を使うようにしましょう。
一方、顧客が若く、カジュアルブランドなどを取り扱っている場合のDMは、親近感をもってもらうことが大切です。親しみを込めた口語表現を用いた書き方が適しています。
【目的別】効果的なDMの書き方
アパレルの従業員が書くDMは、1度は来店されている顧客や見込み客に送ることがほとんどです。ここでは、目的別の効果的なDMの書き方について解説します。
新規顧客あてに送る場合
自社のアパレル商品を初めて購入した新規顧客には、挨拶のあとに来店してくれたことへの感謝の気持ちを伝えます。その後、来店時の会話などを盛り込むと顧客との距離が近くなるでしょう。
次に、購入したアパレル商品に不備がないかを尋ねます。その後、新しい商品が入荷したことを知らせたり、購入したアパレル商品のコーディネートの提案をしたりしながら、顧客との距離感を縮めることを心がけましょう。DMの最後には、次回の来店を促します。
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リピーターあてに送る場合
リピーターあてに送るDMは、顧客のロイヤルカスタマー化が目的です。来店・購入のお礼や新商品入荷案内、セール招待などが主な内容となります。基本的な構成は、挨拶から始まり、来店や購入のお礼を伝え、購入したアパレル商品に不備がないかを尋ねます。
重要なポイントは「特別感」を伝える文章にして、リピーターの満足度を高めることです。そのため、「お客様」は使わず「顧客の名前」を使うようにしましょう。
長期間来店していない顧客へ送る場合
長時間来店していない顧客へDM を送る場合は、顧客が不信感を抱かないように注意しなければなりません。顧客が来店したことを覚えていない可能性があるため、長期間来店されていないことがわかるような挨拶から書きはじめましょう。
次に「珍しい商品」「限定の商品」「特別なセール」など、興味を抱くようなメッセージを伝えます。
文末には、再来店を歓迎することを伝え、「気軽にお立ち寄りください」や「お会いできることを楽しみにしています」などの言葉で結ぶと良いでしょう。
新規顧客向けDMの例文
ここでは、新規顧客向けのDMとして「来店の際の会話を盛り込んだDM」の例文と「コーディネートを提案するDM」の例文を紹介します。
来店した際の会話を盛り込んだDM
来店時の会話を盛り込んだDMは、顧客に親近感を与えることができて、次回来店時の会話がスムーズになりやすいメリットもあります。
【例文】
花柄のスカートで、友人と会食されるとのことでしたが、楽しい会食になりましたか?私は食べることが好きなので、差し支えなければ、おすすめのメニューを教えてください。次回ご来店時には、このハガキについているクーポンをご持参ください。〇〇様とお会いできる日を楽しみにしております。
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コーディネートを提案するDM
コーディネートを提案するDMは、顧客が持っているアイテムを聞き出しておくことがポイントです。また、店頭に並んでいる商品を使って、コーディネートを提案することも有効な手段です。
【例文】
購入頂いた花柄のスカートは、来店時にお召しになっていたアイボリーのトップスとの相性が抜群でした。また、ネイビーのジャケットをお持ちとのことでしたので、ぜひコーディネートにチャレンジしてください。想像ですが、よく合うと思います。
リピーター向けDMの例文
リピーター向けのDMの例文では「顧客の記念日に送るDM」の例文と「セールの開催をお知らせするDM」を紹介します。
顧客の記念日に送るDM
顧客の記念日に送るDMは、顧客の誕生日や、顧客が店に訪れて何周年など、顧客が主役であるDMとなります。このようなDMには、顧客に特別感を与え、リピーターからロイヤルカスタマーへと固定化する狙いもあります。
【例文】
〇〇様は来月の10日が誕生日だと記憶しております。〇〇様は、当店にとってとても大切なお客様です。ささやかではございますが、バースデイカードに添えて、ネクタイのクーポン券を贈らせていただきます。
セールの開催をお知らせするDM
セールの開催をお知らせするDMは、リピーターにとってもメリットがあり、比較的多くの顧客に送ります。クーポンなどをつけると、さらに多くの集客が見込めるDMです。
【例文】
10周年を記念して、ビジネススーツのセールを開催する運びとなりました。期間は、5月1日から15日までです。ご来店の際には、同封しました割引券をご持参ください。〇〇様に特別な割引を実施させていただきます。
休眠顧客向けDMの例文
休眠顧客向けDMの例文では「再来店を促す内容のDM」 について紹介します。休眠顧客には、2度3度と間隔をあけながら、続けてDMを送付することも有効な手段です。
再来店を促す内容のDM
再来店を促すDMのポイントは、顧客がショップから離れたことによって抱いている気まずさをなくすことです。
【例文】
〇〇様
ご無沙汰しておりますが、お元気でお過ごしでしょうか?
当店では、オータム&ウィンターのアイテムを少しずつ入荷しております。
〇〇様好みのバーバリーチェックのストールが今年の一押しアイテムです。
マフラーの出番まで活躍し、春先にも使える生地と今までにないカラーリングが魅力的ですので、一度ご覧頂きたいと思っています。
近くにお越しの際は、△△に声をかけていただければ嬉しいです。
いつでもお気軽にお立ち寄りくださいませ。
DM作成時の注意点
アパレル業界ではシーズンアイテムの取り扱いが多いため、季節に合った内容にすることが大切です。
また、ブランドイメージや顧客層に合ったDMの内容にすることもポイントです。ブランドにはそれぞれコンセプトがあります。そのため、コンセプトから逸脱するような内容では、ブランドについている顧客に響かないDMとなります。
過去に先輩や上司が送ったDMがあれば参考してもよいでしょう。
DMは手間やコストを考えて作成する
アパレル業界では、顧客の心をつかむため、手書きDMを送るケースが多くなります。
手書きのDMは、アピール効果が高い反面、作成にコストや時間を要することが難点です。DMの用途によっては、手書きと印刷を使い分けたり、ある程度印刷したDMに添え書きをしたりする方法もあります。
DMの内容やコストの問題は、社内だけでの解決が難しいケースがあります。DMの効果を高めたい場合は、DM制作会社に相談してみましょう。
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まとめ
アパレル業界のDMは、訴求力の高い手書きのDMが主流です。顧客の状態やシーンに応じたDMの例文を載せましたので、参考にしてください。
手書きDMの問題点は、時間とコストを要することです。セールやイベントDMなどで、多くのDMを送る場合や、コスト削減を図るのならDM制作会社の活用をおすすめします。
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