DMによるクーポン送付は、販促活動の一環として有効です。
この記事では、はがきなどの紙媒体によるDMを送りたい、と考えている企業のマーケティング担当者に向け、顧客にクーポンを送る意義や魅力的なクーポン送付方法を解説します。
印象に残りやすいクーポンの事例も紹介するので、参考にしてください。
目次
クーポンとは?
クーポンはフランス語で「切り離す」という意味をもちます。もともとは切り離して使う交通機関の回数券、宿泊券やチケットをクーポンと呼んでいました。
近年では、クーポンは「店舗が集客やリピート顧客獲得のため発行し、顧客にとっては割引や優待が受けられるツール」として用いられます。
クーポンはオンライン上で配布されることもありますが、店頭で紙のクーポンを手渡す、新聞などの折り込みチラシとして封入する、DMなどで顧客のもとに届けるといった配布方法もあります。
クーポンの種類
クーポンにはターゲットや目的に応じ、さまざまな特典を用意します。クーポンでよく使用される特典の種類について解説します。
割引や値引
クーポンを使用すると10%オフ、または合計代金から100円オフされるなどの特典を指します。こういった特典は、既存顧客・新規顧客の両方に効果的です。もとの価格をクーポンに表示しておくと、より割引や値引の効果を実感してもらえるでしょう。
さらに販促効果を高めたいときは、「○円以上使用したら、○人以上で来店したら」などの条件をつける場合もあります。
無料サービス
無料サービスも既存顧客と新規顧客の両方に効果が期待できるでしょう。ドリンク1杯無料、送料無料などのように、一部の商品やサービスを無料にするサービスです。ただ無料とするだけでなく「○個以上購入したら、○円以上購入したら」など、条件を付ける場合もあります。
お試し体験の参加券
新規顧客の獲得に有効な特典です。クーポン持参でお試し価格で購入できる、無料体験やカウンセリングなどを受けられる、といった参加券のようなクーポンになります。
お試し体験の参加券は、定期購入の健康食品や化粧品、学習塾、エステサロン、サブスクリプションなどでよく発行され、リピート顧客獲得にも効果を発揮します。
ノベルティ配布
クーポンを持参した人にのみノベルティグッズを配布する、または試写会や試飲会などのイベントや、会員限定セールに招待するなどの特典です。先着○名などの条件があると、より特別感を演出できるしょう。
ノベルティ配布を実施すると、顧客ロイヤリティの向上が見込めます。また会員ランクや購入頻度に応じて特典を変えると、より効果的なアプローチが可能です。
誕生日や結婚記念日などの記念日
既存顧客の誕生日や結婚記念日に使用できるクーポンです。登録してもらった顧客情報をもとにクーポンを送りましょう。特典は、記念日にふさわしいものにします。たとえば、誕生日には誕生日ケーキやミニギフト、結婚記念日にはペアのグッズなどがおすすめです。また、開店○周年記念のように、店舗側の記念日にあわせクーポンを発行する場合もあります。
なぜDMでクーポンを配布したほうがよいのか
クーポンはオンラインでも配布可能ですが、DMで配布するとオンラインとは違ったメリットが得られます。
集客に有効
実物のクーポンは存在感が大きく、顧客の気持ちに強く働きかけ、来店したいという気持ちを誘発します。
なおリピート顧客の獲得が難しい美容院のような店舗は、初回特典以外に、2回目・3回目の来店に使える特典も検討し、リピート顧客の獲得を目指しましょう。
クーポンを直接顧客に届けられる
直接顧客に届き、見てもらいやすい点もメリットといえます。オンラインのクーポンは、そもそも顧客がクーポンに気がつかない場合があり、いったんページを閉じてしまうと再び目にする機会は滅多に訪れません。一方、クーポンの現物がカバンや財布に入っていると、目にするたび店舗を意識してもらえます。
クーポンを利用する時の状況を想像しやすい
新規顧客をターゲットにする場合は特に、クーポンに掲載する店舗やメニュー、商品などのイラストや写真なども重要です。新規顧客は、店舗が期待に沿うものであるか想像を巡らせるはずです。クーポンにおいしそうな料理、おしゃれな店舗などを掲載しておけば、来店を前向きに検討してもらえるでしょう。
印象に残るDMクーポンの事例
顧客の印象に残るDMクーポンの事例を紹介します。少しの工夫で顧客獲得のチャンスが増えるため、参考にしてください。
誕生日祝いとしてDMクーポンを送付する
誕生日祝いを兼ねたDMクーポンの場合は、誕生日を祝う手書きの文章を添えると、より印象深いものになるでしょう。またクーポンの特典は、誕生日の人限定で利用できるものに加え、顧客の家族や友人も使用できるものも用意してもよいでしょう。家族や友人たちが顧客の誕生日を祝う特別な日になるかもしれません。
くじ付きのDMクーポン
DMクーポンに「くじ」をつける方法もインパクトがあります。DMにQRコードを貼り付け抽選ページに誘導する、コインで擦るタイプのスクラッチを用意するなどの方法があります。くじの内容は、もらえるノベルティや割引率などで、くじの等数ごとに差別化しましょう。くじは大人でも楽しめます。遊び心ある仕掛けで、印象深いクーポンになります。
DMクーポン所持者だけが参加できるキャンペーンやイント
DMクーポンを持参した人のみが参加できる、キャンペーンやイベントを開催しましょう。クーポンで意識すべきは限定感です。「このDMを受け取った人限定」といった、限定感のある文章を添えてみてください。また、DMの一部分であっても、顧客管理情報や購入履歴をもとにオリジナルの内容を加えると、訴求力がさらに高まります。
クーポンが掲載されているDMの種類
クーポンの掲載に向いているDMについて紹介します。さまざまな形態のDMクーポンがあるため、自社にあったものを選んでください。
クーポンが印字されているハガキ
ハガキ形式のDMが、そのままクーポンになるタイプです。封筒を開封する手間なくクーポンがみえるため、顧客がクーポンの存在に気がつく確率が高まります。開封率や利用率の高さが期待できるでしょう。
クーポン付きチラシ型DM
チラシにクーポンが並び、ミシン目がついていて一枚ずつ切り取れるタイプのものです。お知らせとクーポンが併記されているものもあれば、クーポンだけで構成されているものもあります。多くのクーポンが並んでいると、顧客は「使うか、使わないか」よりも「どれを使うか」に思考がシフトします。
チケット型クーポンを同封する
重厚感のある紙や、ツルツルした手触りのよい素材でできたチケット型クーポンもあります。チケット型クーポンには、使用時に特別感がでるため、エステサロンや高級飲食店のような店舗でも、ブランド感を損ねずに顧客にアピールできます。
カレンダーやうちわにクーポンをつける
暑中見舞いやお年賀として、顧客にクーポンつきのうちわやカレンダーを送る方法があります。よく使用するアイテムにクーポンをつけることで、店名やクーポンを確認する回数が増え、店舗に行きたい、クーポンを使用したい、といった気持ちを盛り上げます。
DMでクーポンを贈るときの注意点
DMでクーポンを送るときの注意点について解説します。過不足なく情報が盛り込まれているか、法律に違反していないかなどを確認しましょう。
使用期限や注意点を必ず記載する
いつまで使えるのか、ほかのクーポンと併用できるのかなどの注意点を記載しましょう。わからない部分があれば、クーポンの使用をためらう顧客もいます。
また、特典にかかわる注意点もしっかりと記載してください。とくに、個数に限りがあるノベルティグッズについては、先着○名様、○個限定などの記載が必要です。クーポンを持ってきても使えないとなると、顧客は店舗に対しネガティブな感情をもってしまいます。
店舗までの地図や駐車場情報も記載する
新規顧客開拓のためのクーポンをDMで送付する場合は、顧客が知りたい情報を網羅しておきましょう。実際に店舗に行こうと思ったときに、DMだけで現地まで向かえる状態が理想です。地図や駐車場情報、電話番号や営業時間などを記載してください。顧客の立場となって、入れるべき情報を網羅しましょう。
効果測定を行う
持参されたクーポンの数や、顧客層を分析しましょう。利用率(%)は「利用件数÷配布数」で算出可能です。効果測定をする際は、顧客をクーポン配布の有無でグループにわけ、売上を比較するという方法があります。クーポンを配布したグループの売上が勝っていれば、クーポンの効果が出たと判断できるでしょう。
関連:DMの効果測定をするには?役立つ指標や具体的な方法を解説
景品表示法には要注意
無料引換券によるプレゼントは、景品とみなされます。そのため、「景品表示法」に即したクーポンを発行しないと、法律違反になるかもしれません。
たとえば「○円以上の商品やサービスを購入すると、○○をプレゼント」という場合は「総付景品」の規制に抵触する可能性があります。プレゼントする景品の価格は、実際に支払う金額の2割以下に抑えてください。
なお○個購入したら×個サービス、あるいは試供品やアフターサービス、といった特典に関しては、景品表示法の対象外です。
まとめ
DMでクーポンを送付すると、クーポンを直接顧客の手元に届けられ開封率が上がります。また意匠性を高める、顧客が必要とする情報を網羅するよう工夫することで集客力が高まります。DMクーポンを発行し、新規顧客やリピーター獲得につなげましょう。
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