DMの営業効果とは?実態調査からメリット・注意点まで徹底解説!

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インターネット全盛の時代に紙媒体のDM(ダイレクトメール)は古いと感じる人もいるかもしれません。しかし、実際には大きな営業効果をもたらしているケースもたくさんあります。

今回は、紙媒体のDMの実態調査を分析し、DMのメリットなどを解説します。この記事を読むことで、DMによる営業効果がわかるので、ぜひ参考にしてください。

※本記事ではDMの定義を、封書・ハガキ・無宛名郵便・情報誌・カタログ・同梱パンフレット等としています。

DMの効力を実態調査で知る

紙媒体のDMの効力については、日本ダイレクトメール協会などで詳細に分析されています。ここでは、データを用いてDMの効力を検証します。

関連:DM(ダイレクトメール)とは?種類別のメリット・デメリットや成果を得るコツを解説

1人あたりの1週間DM受取通数

毎日のように送られてくるDMですが、1週間でどの程度送られてくるのでしょうか。2019年の調査では、1週間に6.7通のDMが届いています。

性別で区分すると、男性が6.8通、女性が6.6通となっていて、いずれも2018年と比較すれば微減していますが、DMが健在であることを表しています。

宛先別では、本人宛が52.3%で配偶者宛が15.6%、子供やその他の家族、無宛名は、合わせて32.1%です。本人や配偶者宛は微減傾向ですが、無宛名などは増加しています。

出典:「DMメディア実態調査 2019」報告|一般社団法人日本ダイレクトメール協会

開封されたDMの割合

協会の調査では、1週間で6.7通のDMが届くとのデータが出ていますが、営業に携わる職であれば、その中でどの程度開封されているのかを知る必要があります。

調査対象のDM全2,358通の中で開封し閲覧されたものは57.7%です。本人宛のDMについては74.0%が開封・閲読されているというデータがでています。

このことから、無作為なDMよりは、ターゲットを絞ったDMのほうが開封・閲覧される可能性が高いことがわかります。

出典:「DMメディア実態調査 2019」報告|一般社団法人日本ダイレクトメール協会

DMに希望する情報とは

DMを受け取るユーザーは、どのような情報を希望しているのかを知らなければ、DMを送付しても効率の良い営業活動につながりません。次のデータから、ユーザーがどのような情報を希望しているのかわかります。

DMに希望する情報内容 割合(複数回答)
クーポンの案内・プレゼント 51.30%
試供品の案内・プレゼント 42.70%
特売セールキャンペーンの案内 41.20%

このように、実際にメリットがあると感じられる内容は、40%以上のスコアで上位を占めています。

出典:「DMメディア実態調査 2019」報告|一般社団法人日本ダイレクトメール協会

本人宛DMの行動喚起率は高い

本人宛の DM では、74.0% が開封・閲読されています。その中で、実際に行動した人の割合は、16.3% です。具体的な内容は以下の表で確認してください。

DMを受取った後どんな行動をとったか

「DMメディア実態調査2019」調査報告書要約版 【DMを受取った後どんな行動をとったか】より

DMにより行動喚起した人の割合は高く、DMからの口コミやネット検索といったクロスメディア効果も確認できます。結果として、来店行動喚起への貢献があることも注目すべきポイントです。

出典:「DMメディア実態調査2019」調査報告書要約版|一般社団法人日本ダイレクトメール協会

DM営業のメリット

DMを使った営業のメリットとはどのようなものでしょうか。ここでは、DM営業のメリットについて解説します。

情報が多くて正確

DMは、多くの情報を瞬時にユーザーに伝えられます。電話営業などは、時間が限られていて、ユーザーの聴覚にだけの訴求になりますが、DMであればたくさんの正確な情報をユーザーの視覚に訴求できます。

詳細な情報をユーザーに伝えられることが、DMのメリットです。レイアウト次第では、さらに多くの情報を盛り込むことができて、訴求力を上げることも可能となります。また、情報量をコントロールすることも難しくないため、伝えたいことが正確に伝わります。

視覚への訴求力が高い

DMであれば、テキストだけではなく、視覚に訴える画像やイラストを活用できます。画像やイラストは、テキスト以上に情報を正確に伝えることが可能なツールです。魅力的なビジュアルイメージであれば、強い訴求力でユーザーに商品をアピールすることも難しくありません。

また、カタログやパンフレット、商品画像のデザイン次第では、高級感や信頼感などのイメージを感じさせることも可能です。ビジュアルイメージで、訴求力が上がればDMの営業力も向上します。

関連:DMデザインのコツ!見た目を変えてレスポンスや売上を改善しよう

アポイント獲得率を上げることが可能

DMは、電話営業や訪問営業と組み合わせることで、アポイントの獲得率を向上させるツールにもなります。

新規顧客や見込み客に対して、電話や訪問を突然実施しては、警戒心を抱かせる結果になりかねません。そこで、先にDMを送ってから営業をかけると「見たことがある 」や「そういえば…」などの心理的なアクションを引き出すことも可能となります。

結果的に顧客が警戒心を解くきっかけになれば、DMの効果があったといえます。また、顧客がDMを開封・閲読した段階で、すでに商品に興味をもっていれば、DM営業は成功といえるでしょう。

関連:DMの効果測定をするには?役立つ指標や具体的な方法を解説

反応率がわかる

反応率は、「レスポンス件数/DM発送数×100」で求められます。レスポンスは、DMに同封するアンケートやクーポン、招待状などが回収された数に、資料請求件数や問い合わせ件数、申込み、注文など、顧客がDMにより起こしたアクション数を足して算出します。

DM営業では、DMにかかったコストを回収するために、最低限度必要な売上などを算出し、費用対効果を確認することも重要です。反応率や費用対効果が悪ければ、DM営業計画を練り直す必要があります。

関連:【開封率は74%】DMの開封率の目安は?開封率を上げるコツも解説

DM営業の効果を高めるコツ

DMを送付したが、反応率や費用対効果が低いケースもあります。営業では、結果を求められるため、DM営業の効果を高めるコツを解説します。

商品やサービスを絞る

DMに詰め込んだ情報が多すぎると、閲読率が下がる傾向となります。また、顧客の興味が分散されるため、購入や契約に結びつきにくくなる可能性もあります。全社を上げて押し出している商材や、顧客に最適と思われる商材に限定するとDM営業の効果を得やすいでしょう。

伝えたい情報の大きさに応じて送るDMの種類を変更することが大切です。

関連:DM診断の取り扱いハガキDM一覧

適切なタイミングで送付

DMの閲読率は、DMが届いたタイミングによって変動します。

企業向けのDMを年度末や月末に送れば読まれることなく捨てられる可能性が高くなります。一方、11月末などに忘年会のDMが届けば、幹事役に閲読される可能性が高くなるでしょう。

業種や商材によって、繁忙期は異なりますが、DMを適切なタイミングで送付すれば、効率よくDM営業の成果を上げられます。

関連:【個人・法人別】DMを送る最適なタイミングとは

ターゲットを選ぶ

DMの送付には、相応のコストがかかります。ターゲットを限定することで、反応率や費用対効果を上げることができます。

法人向けのDMであれば、地域・業種・企業規模などを精査してターゲットを絞ると良いでしょう。

一方、個人向けのDMは年齢や性別、居住地、嗜好などを分析した結果をもとに発送すると、DM営業の効果をあげられます。

関連:DMのリストを効率的に作成する12の方法

営業用DM作成の注意点

DM営業においては、DMを送るタイミングも重要ですが、中身に魅力がなければ効果は限定的になります。ここでは、営業用DM作成の注意点について解説します。

親近感がある挨拶文にする

DM営業では、顧客に手に取って閲読してもらうことが重要です。冒頭の挨拶で、顧客の心を掴まなければ、最後まで読んでくれる確率は下がるでしょう。

無駄な挨拶文は必要ありませんし、堅苦しい挨拶文であれば敬遠されるおそれがあります。挨拶文は、失礼にならない程度の親近感があって、心情や季節感を表し、顧客の心を掴むような挨拶文が理想的です。

関連:【例文豊富】DMの効果的な挨拶文とは?7つの場面別に例文を紹介!

情報の盛り込みすぎに注意

DM営業では、効果を出すために情報を盛り込みすぎる傾向があります。DM に必要な要素は、セールスレター・パンフレット・申込書やクーポン類・顧客の声の4点です。

顧客の視点に立って、売り込み感を感じさせないDMに仕上げることがポイントになります。目を通すのが面倒と感じさせないDMを作成しましょう。

個人情報保護法にも注意

DMを送付する際に宛先の情報は、どこから得ているのでしょうか。自社にある顧客のデータベースから抽出した宛先にDMを送っているケースが多いのですが、データベースの元情報は何かということが問題です。DM送付に利用するという目的を伝えていなければ、個人情報保護法に抵触するおそれがあります。

元情報を取得する際に、DMを送付することを伝えていれば個人情報保護法に触れることはありませんが、個人情報の取り扱いには十分な注意が必要です。

まとめ

インターネット全盛の時代であっても、紙媒体のDMによる営業は、成果を上げることができるツールです。DM営業のメリットを知り、効果を高めるコツを学ぶことで、さらなる成果向上が期待できます。

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