圧着はがきには便利な特徴があるため、活用している企業も多くなっています。圧着はがきには、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。使用する際は、注意点にも気を付ける必要があります。
この記事では、圧着はがきについて詳しく知りたい人に向けて、圧着はがきの特徴や注意点について解説します。圧着はがきの種類についても解説するため、ぜひ役立ててください。
目次
そもそも圧着はがきとは
圧着はがきとは、折りたたまれた用紙が糊で貼り付けられているはがきです。
記載できる情報量が多く、開かなければ内容を見られません。そのため、たとえば、料金明細の通知やDMとしてよく使われています。
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参考:圧着封筒も存在する
圧着はがきに似たものとして、圧着封筒があります。圧着封筒とは、用紙を折りたたみ、糊で封をする封筒のことです。封筒の表面にミシン目が入っており、ちぎって開封できるタイプがよくみられます。
圧着はがきならではのメリットとは
圧着はがきには、さまざまなメリットがあります。ここでは、圧着はがきの具体的なメリットについて解説します。
情報保護ができる
圧着はがきには、折りたたんでいる部分に重要な情報を記載できます。開封するまで中身を見られないため、重要な情報を保護しやすくなっています。個人情報や顧客のプライバシーに関わる内容であっても、圧着はがきであればセキュリティを高めた状態で通知可能です。
郵送料金のコスパが良い
封筒で書類を送付する場合に比べ、はがきの料金は安めです。また、圧着はがきは通常のはがきよりもたくさんの情報を記載できるため、同じ料金でもより多くの内容を相手に伝えられます。圧着はがきは、ほかと比較しても効率のいい郵送方法です。
加えて、圧着はがきはコンパクトであり、保管する際もそれほど場所をとりません。
開封率が高め
圧着はがきは、封筒よりも開封率が高いといわれています。圧着はがきを手に取ると、なかに何が書かれているか気になってしまう人も少なくありません。
また、封筒は開封する際に手間がかかりますが、圧着はがきは手でめくるだけで開封できて簡単です。圧着はがきは、人間の「中身が気になる」という心理をうまくつくことで、郵便物を受け取った際の人に開封してもらえる可能性が高くなっています。
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圧着はがきを扱うときの注意点とは
圧着はがきを扱う際は、気を付けるべき点もあります。ここでは、注意点について解説します。
水分に気を付ける
圧着はがきに水気がつくと、糊がはがれたり、粘着力が低下したりする恐れがあります。圧着はがきが水分を含まないよう、発送の準備を進めるときは適切に管理しなければいけません。圧着はがきを保管する場所の湿度にも注意しましょう。
また、開封する際に破ける可能性もあるため、水に濡れている場合は乾かしてから開封する必要があります。DMとして圧着はがきを受取る人はこのことを知らない可能性があるため、送付の際に水濡れに関する注意書きを添えておきましょう。
長期保管は難しい
圧着はがきは水分だけでなく高温にも弱い性質があり、環境によっては劣化が早まる可能性もあります。保管に適しているのは、室温が20~26度、湿度が50%以下の環境です。また、直射日光にも当たらないようにする必要があります。
圧着はがきはこのような条件を備えている場所で保管し、長くても1ヶ月以内に使用するのが理想的です。
想定外の費用が発生することがある
基本的に圧着はがきは通常のはがきと同じ料金で送付できますが、場合によっては費用が加算される可能性もあります。圧着はがきは紙を折りたたんでおり、通常のはがきよりも重くなりやすいためです。重量超過になると、郵送にかかる費用が高くなります。
圧着はがきを送付するうえでは、はがきの加工方法や表記方法の基準も守らなければいけません。
たとえば、通常のはがきの上部には「POST CARD」と表記しますが、ずらし加工をした圧着はがきははみ出している「ミミ」の部分に「POST CARD」と表記するのがルールです。また、ふちのり圧着をした圧着はがきは第一郵便として扱われるため、その点にも注意しましょう。
納期に時間がかかる
業者に依頼して圧着はがきを作成すると、通常のはがきよりも納期が長くなります。通常のはがきの納期は1~6日程度ですが、圧着はがきの納期は4~8日程度です。納期を考慮すると、緊急性の高い内容を送付するなら圧着はがきは不向きです。
通知する内容にあわせて圧着はがきにすべきか決めましょう。
後工程に気を付ける
後工程とは、はがきを圧着した後に行う作業のことです。たとえば、宛名の印字、ラベルの貼り付け、仕分けなどが後工程に該当します。
後工程で使用する機器や作業の仕方によっては、粘着力が弱まったり、圧着面がくっつきすぎてしまったりする恐れがあります。圧着はがきに適した環境で後工程を進められるようにしましょう。
圧着はがきの活用例を紹介
圧着はがきは、親展の通知やDMの送付によく活用されています。圧着はがきが親展の通知に向いているのは、開封するまで中身が見えないためです。封筒と違い、書類を入れ間違えるリスクも防げます。
また、圧着はがきは開封率が高く、宣伝のためのDMとしても有用です。圧着はがきのDMを受け取った顧客は、高い確率で中身を確認するでしょう。自社の商品やサービスについて興味をもってもらうきっかけになります。
圧着はがきにはいくつかの種類がある
圧着はがきには複数の種類があります。ここでは、形状や接着方法の違いによる種類分けについて解説します。
形状による種類の違い
まずは、圧着はがきの形状による種類分けについて解説します。
二つ折り(V折り)の圧着はがき
二つ折り(V折り)の圧着はがきは、A5の用紙を半分に折って作成するタイプです。紙の厚さは「kg」という単位で表され、二つ折り(V折り)の圧着はがきに向いているのは140~150kgの厚さの用紙です。
内三つ折り(C折り)の圧着はがき
内三つ折りの圧着はがきは、3つの面のうち2つの面が接着しているタイプです。往復はがきをはじめとし、受け取った人の返信が必要な場合などに使用されます。
外三つ折り(Z折り)の圧着はがき
外三つ折りの圧着はがきは、はがきの両面を開封できるタイプです。A4の用紙を使用し、はがきのサイズにあわせて切断します。90~110kgの厚さの用紙を使用するのが一般的です。
接着法による種類の違い
圧着はがきの接着方法にはさまざまなバリエーションがあります。具体的な種類とそれぞれの特徴について解説します。
先糊方式の圧着はがき
あらかじめ糊を塗った用紙に文字や画像などの情報を印刷し、そのうえで圧着する方式です。はがきの両面をしっかり圧着できるため、重要な情報を通知したい場合にも向いています。
後糊方式の圧着はがき
用紙に文字や画像などの情報を印刷したうえで圧着する方式です。先糊方式よりも圧着面に光沢が出るため、フルカラーで印刷したい場合にもおすすめです。ただし、専用の機器が必要であるため、業者によっては対応できない可能性もあります。
UVニス圧着方式
用紙に文字や画像などの情報を印刷し、そのうえからUVニスを塗って圧着する方式です。印刷面が美しく仕上がりますが、ほかの方法と比較すると粘着力は弱めです。そのため、プライバシーに関わる情報の通知には向いていません。
PP熱圧着方式の圧着はがき
文字や画像などの情報を印刷した用紙をラミネート加工し、圧着する方式です。印刷面に光沢が出るため、高級感を演出できます。ただし、粘着力が弱く、大量に印刷すると割高になるという特徴もあります。
圧着はがきの郵便料金は?
圧着はがきを送付する場合、基本的に第二郵便として扱われます。はがきの重さが2~6gであれば、郵便料金は63円です。
重さが6gを超える場合は定形郵便として扱われるため、重さに注意して圧着はがきを送付する必要があります。往復はがきの場合の郵便料金は126円となります。
割引制度も存在する
圧着はがきを送付する場合、郵便局に対して事前に申請すると郵便料金の割引を受けられる可能性があります。
たとえば、広告郵便割引制度を使えば、同じ内容の圧着はがきを2,000通以上送付する際に割引が適用されます。大量にDMを送付する際におすすめです。
また、カスタマーバーコード割引制度を利用すると、宛名の下にカスタマーバーコードを表示することで郵便料金が割引になります。
なお、割引される理由は、カスタマーバーコードがついていると郵便局での仕分け作業が楽になるからです。
郵便局の割引制度については以下の記事で詳しくまとめています。
広告郵便物とは?料金の割引率や利用条件、マークの表示方法などを解説
圧着はがきの作り方とは
圧着はがきはどのように作ればいいのでしょうか。ここでは、圧着はがきの作り方について解説します。
自作する
必要な道具をそろえれば、圧着はがきは自作できます。
たとえば、市販のラミネーターやプリンターがあるなら、圧着はがきを手作りできます。用紙やインクなどを購入するだけで済むため、圧着はがきを低コストで作成可能です。
ただし、1通ずつ作業するため手間もかかります。圧着はがきの自作が向いているのは、作成したい部数が少ない場合に限ります。
委託する
圧着はがきは、業者に委託して作成するのがおすすめです。業者に委託すれば質の高い圧着はがきを大量に印刷できるため、自作するよりもスムーズに作業が進みます。
二つ折り(V折り)で2,000枚の圧着はがきを印刷する場合のコストは、25,000~35,000円程度です。業者によっては、印刷だけでなく発送まで依頼できます。
圧着はがきのDMを読ませるための工夫
圧着はがきは比較的開封率が高いといわれていますが、着実に読ませるためには工夫が必要です。たとえば、視覚的に目立つデザインを採用し、興味を引く必要があります。特典を分かりやすく記載し、受け取った人にDMを開封したいと思わせることが大切です。
また、開封のしやすさにこだわると、DMの効果をさらに高められます。特殊な圧着はがきを使用し、DMとしてのインパクトを強めるのも良いでしょう。
まとめ
圧着はがきを使用すると、効果的なDMの送付が可能です。中身が見えないという特徴を活かせば、親展を通知する際にも活用できます。圧着はがきにはさまざまな種類があるため、用途や目的に応じて上手に使い分けましょう。
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