前述の通り、DM(ダイレクトメール)は非常に費用対効果の高い集客手法ですが、実際に自社で運用しようとすると「手間がかかりすぎる」という壁にぶつかりがちです。
ターゲットの選定から、デザインの考案、印刷の手配、そして発送にいたるまで、DM発送には多くの工程が存在します。これらを場当たり的に進めていては、いくら時間があっても足りません。
ここでは、DM業務全体のプロセスを整理し、最小限の手間で最大の成果を上げるための効率化のポイントを解説します。
目次
効率化の前に:DMの工程を知っておこう
DM作業の効率化を進めるにあたって、まずは「具体的にどのような工程が存在するのか」の全体像を正確に把握しておくことが欠かせません。
全体の流れを可視化することで、どこに時間がかかっているのか、どこを自動化・外注化できるのかというボトルネックが見えやすくなります。
一般的なDM発送のプロセスは、大きく分けて以下の6つの工程に分類されます。
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1. 企画・ターゲットの選定 「誰に」「何を案内し」「どんな行動をしてほしいのか(来店や購入)」という目的を決めます。既存顧客の中から「過去3ヶ月以内に購入履歴がある人」といった条件で、送るべき対象を絞り込む作業もここに含まれます。
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2. 宛名リストの作成・抽出 決定したターゲットに合わせ、社内の顧客管理システムやエクセルから最新の住所・氏名データを抽出します。データの重複や住所の間違いがないかを確認する、いわゆる「リストのメンテナンス」も重要な作業です。
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3. 原稿・デザインの制作 キャッチコピーを練り、商品の写真や説明文を配置して、DMの紙面(レイアウト)を作成します。ハガキにするのか、封書にするのかといった「形状」の決定もこの段階で行います。
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4. 印刷・宛名印字 完成したデザインを紙に印刷し、それぞれの送付先に応じた住所や氏名をハガキや封筒に印字します。自社で行う場合はプリンターのトナーや用紙の管理が必要になります。
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5. 封入・封緘(※封書の場合) 封筒タイプのDMの場合、印刷した挨拶状やチラシ、パンフレットなどを綺麗に折り、封筒に入れます。その後、のりやテープで封を閉じる(封緘)作業を行います。ハガキの場合はこの工程は不要です。
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6. 仕分け・発送 郵便局や宅配業者に持ち込むための準備をします。特に郵便局を利用する場合、郵便番号ごとに仕分けて結束することで送料の割引を受けられる制度(広告郵便物など)があるため、そのための仕分け作業が発生します。最後に窓口へ持ち込むか、集荷を依頼して投函完了となります。
このように、DMは1通を届けるだけでも実に多くの手作業や判断を伴います。
それぞれの工程にかかる時間や労力をあらかじめ理解しておくことで、「この部分は自社でやり、ここから後ろは業者に任せよう」といった、無理のない効率的な計画が立てられるようになります。
宛名リスト作成の効率化
DMの土台となるのが「送付先リスト」です。このリストの管理方法を見直すだけで、発送準備の手間は劇的に削減されます。
エクセルの入力規則を統一しておく
「住所の番地が全角と半角で混ざっている」「郵便番号のハイフンがあったりなかったりする」といったデータのバラつきは、発送代行会社への入稿エラーや、宛名ラベル印刷時のレイアウト崩れの原因になります。
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郵便番号、住所、氏名(社名)の列を完全に分ける
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入力ルール(英数字は半角など)を社内で統一する
あらかじめ「DM発送用」の基本フォーマットを1つ作っておき、日頃からそこにデータを蓄積していく仕組みを作れば、発送直前に慌ててデータを修正する無駄な時間をゼロにできます。
関連:DMのリストとは?重要性とともに具体的な取得方法を解説
名寄せ(重複確認)の自動化
過去の顧客名簿からリストを抽出すると、同じ人や同じ会社が重複して登録されていることがよくあります。
これを1件ずつ目視で確認するのは膨大な時間がかかるため、エクセルの「重複の削除」機能や、特定の数式を活用して、システム的に一瞬で重複データを排除する癖をつけましょう。
宛名リストをDM代行業者からレンタル
DM発送代行業者が宛名リストを所有していることもあります。
その場合は自社の工数を使わずに宛名が揃うため、新規顧客開拓を目的としたDM施策では積極的に活用しましょう。
デザインはパターンで効率化
デザインをゼロから作ろうとすると、配置や色使いに迷い、時間ばかりが過ぎてしまいます。デザインの工程を効率化するカギは「自社で抱え込まないこと」です。
デザインテンプレートをベースにする
印刷・発送代行会社や、オンラインのデザインツール(Canvaなど)には、プロが作成したDM専用の無料テンプレートが豊富に用意されています。
業種や目的に合わせた「売れるレイアウト」があらかじめ完成しているため、自社は「写真の差し替え」と「文章の書き換え」を行うだけで、短時間で高いクオリティのDMを完成させることができ、効率的です。
過去の「当たりパターン」を資産にする
一度作成して反応が良かったDMのデザインは、会社の財産として保管しておきます。
次回以降は、そのデザインの「日付」や「特典内容」だけを変更して使い回すことで、2回目以降のデザイン時間を大幅に短縮できます。
関連:DMデザインのコツ!開封率・反響率をグッと上げる簡単なアイデアを紹介
DM代行業者にお任せ
DM発送代行業者のなかには、デザインからまるっとお任せできる業者もあります。
「自社にデザインのノウハウがない」「より効果的なDMを制作したい」という方は、相談してみてください。
印刷・発送はまとめて効率化
デザインが完成した後の「印刷」「宛名印字」「封入・貼付」「投函」という物理的な作業こそ、最も人手と時間を奪われる部分です。ここをどう処理するかが効率化の最大の分岐点となります。
印刷と発送は同じ業者にまとめる
「印刷は安いネット印刷に頼み、届いたハガキに自社で宛名シールを貼って郵便局へ持っていく」というやり方は、一見安上がりに見えて、人件費や移動の時間を考えると結果的に高くついていることがほとんどです。
印刷から発送までを一括(ワンストップ)で引き受けてくれる代行会社を利用すれば、Web上でデザインデータと宛名リストをアップロードするだけで、数日後には自動的に顧客の手元にDMが届きます。
自社に段ボール箱が積み上がることも、スタッフが内職作業に追われることもありません。
全体のスケジュールを固定化してルーティンにする
DM作業が非効率になる最大の原因は、「思い立ったときに突発的に始めるから」です。
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「毎月20日にリストを抽出する」
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「25日までにデザインを確定させて入稿する」
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「翌月1日に顧客の手元に届くように手配する」
このように、社内での年間スケジュールや月間ルーティンとして業務を組み込んでしまいましょう。手順が仕組み化されれば、作業の迷いがなくなり、準備にかかる時間は驚くほど短縮されます。
DM集客で重要なのは、1回限りの大博打ではなく、適切なタイミングで「継続」して送り続けることです。各工程の手間を徹底的に省き、持続可能な効率的システムを作り上げていきましょう。
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今すぐやめて!DMの非効率なやり方・考え方
DM業務の全体像が見えてくると、自社が知らず知らずのうちに陥っている「時間やコストを浪費する罠」に気づきやすくなります。
「良かれと思ってやっていること」が、実は業務を圧迫する最大の原因になっていることも少なくありません。成果を遠ざける、今すぐ見直すべき代表的な3つのパターンを解説します。
印刷と発送を別々の業者に頼む
コスト意識が高い経営者ほど、「印刷はA社が一番安いからそこに頼んで、宛名印刷と発送はB社に回そう」と考えがちです。しかし、これは非効率の典型例と言えます。
別々の業者を使うと、A社から届いた大量の印刷物を自社で受け取り、それを検品して、今度はB社へ配送する(あるいは自社で運ぶ)という「中間コストと手間」が余計に発生します。また、万が一サイズや色味に不備があった際、どちらの業者に責任があるのか揉める原因にもなりかねません。
多少の価格差であれば、印刷から発送までを一括で引き受けてくれる窓口(ワンストップサービス)に一本化した方が、担当者の連絡の手間や移動時間を考えても結果的に安上がりです。
全員に同じDMを送り続ける
顧客名簿にある全員に対して、毎回一律で同じDMを送り続けるのも、非常に効率の悪い考え方です。
例えば、3年前に一度だけ利用してその後音沙汰がない顧客と、先月も利用してくれたリピーター顧客では、DMに対する関心度が全く異なります。
関心の薄い層にまで毎回高コストなDMを送り続けるのは、お金をドブに捨てているようなものです。過去の購入金額や最終利用日などでリストを分類し、「直近で利用のあったアクティブな層にだけ絞って送る」、あるいは「ご無沙汰の層には、専用のカムバック特典を付けた内容に変えて送る」といったメリハリをつけなければ、費用対効果は一向に改善しません。
社内総出で内職作業をする
「今週はDMを送るから、午後は全員で封筒詰めをしよう」と、スタッフを集めて作業をしていないでしょうか。一見、外注費を浮かせているように見えますが、これは目に見えない「人件費」を大量に消費しています。
本来であれば、営業活動をしたり、顧客からの問い合わせに対応したり、本業のスキルを発揮すべきスタッフの貴重な時間を、単純な手作業で数時間も奪ってしまうのは会社にとって大きなマイナスです。
しかも、慣れない手作業は「入れ間違い」や「宛名の貼り間違い」といったミスを引き起こしやすく、会社の信用問題にも関わります。内職作業はプロの機械や専門業者に任せ、社員は「自社にしかできない利益を生む仕事」に集中すべきです。
DMは代行業者にまるっとお任せするのが最高効率
DM発送にまつわる課題を根本から解決し、最も費用対効果を高める方法。それは、リストのアップロードからデザイン、印刷、封入、そして発送にいたるまですべての工程を代行業者に一括でお任せすることです。
これまで解説してきたように、自社で内職作業を行ったり、複数の業者をまたいで手配したりすることは、膨大な時間と見えない人件費を消耗します。
一方、一括対応の代行業者を活用すれば、パソコンの画面上でデータを入稿するだけで、あとの泥臭い物理的な作業はすべてプロの手に委ねることができます。
「外注すると高くなる」という勘違い
「外注すると費用が高くなるのでは」と心配されるかもしれませんが、実はそうとも限りません。
大手の発送代行会社は、毎日大量の郵便物やメール便を扱っているため、運送会社や郵便局との間で特別な大口割引料金(特約)を結んでいます。
そのため、企業が個別に切手を貼って出すよりも、送料そのものが大幅に安くなるケースが非常に多いのです。
つまり、「印刷代や作業費を払っても、トータルの出費は自社で送るのと大差ない、あるいは安くなる」という逆転現象が起こります。
何より、自社の社員が宛名貼りや封筒詰めに追われることなく、本来の強みである「営業活動」や「顧客対応」、「商品・サービスの改善」といった利益に直結する業務に100%集中できるようになります。
手間を極限まで減らし、プロのノウハウで確実に顧客の手元へ届ける。この「まるっとお任せする」仕組みの導入こそが、中小企業がDM集客で成果を上げ続けるための最も賢く、最高効率な選択肢なのです。
関連:格安でDMを発注する方法は?格安DM業者の探し方まで解説
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