宛名シールとは名前や住所などを印刷したラベルシールです。パソコンやプリンター、ラベルシールがあれば自社での作成も難しくありません。宛名を手書きするよりも効率がよくなります。この記事では、封筒に貼り付ける宛名シールの作成方法やメリットなどを紹介します。自社での宛名シール作成の参考にしてください。
目次
そもそも宛名シールとは
宛名シールとは、宛名を印刷したシールです。郵便物(主に封筒)に貼り付けて使用します。手書きの場合は、字の上手い下手によって受け取った人に与える印象を左右することがありますが、宛名シールならそういったことはなく、誰でも同じものを作成できます。
宛名シールのメリットとは
宛名シールを利用すれば多くのメリットがあります。先に少し触れているメリットもありますが、主なものは次のようになります。
【宛名シールのメリット】
- 手書きよりも時間を短縮できる
- 書き間違いを減らせる
- 書き間違っても印刷する前に気づけば封筒が無駄にならない
- 誰でも同じシールを作成できる
- 字が下手なことを気にする必要がない
- データを保存しておけば何度でも印刷できる
- データのなかから必要な分だけ印刷できる
- オフィス系のソフトを使用すればイニシャルコストが不要
- 受け取った人に与える印象が同じ
宛名書き業務の多くは、バックオフィスが担当します。宛名書きは、想定外に時間を要する作業です。宛名シールを導入すれば作業効率が上がるため、コア業務に就く時間を長く取れます。
宛名シールの種類
宛名シールには2つの代表的な種類があります。1つは「普通紙」もう1つは「光沢紙」です。ここでは、それぞれについて解説します。
普通紙
普通紙は、ペンで書き込みしやすい上質紙ともいわれ、表面に加工が施されてないことが特徴です。基本的に、コピー用紙と同じような材質の紙が使われています。宛名シールとして利用すれば、落ち着いた雰囲気に仕上がります。
光沢紙
光沢紙は、表面にツヤ感が出るように加工された宛名シール用紙です。宛名以外のシールに用いられることが多い用紙であり、表面にグロス系の塗料が塗布されています。色彩が映えるため、写真やイラストを入れる宛名シールに適しています。
宛名シールを印刷するときに準備するもの
宛名シールを導入する際に、必要なものが3つあります。なければ内製できないため、宛名シールの導入を決めたならすぐにそろえることをおすすめします。
パソコン
宛名シールを印刷する際に必要なのが、パソコンです。近年では、高性能なスマートフォンやタブレットを導入している企業もありますが、ベース部分はパソコンを用いることが一般的です。オフィス機能が搭載されているパソコンを準備しましょう。
プリンター
ペーパーレスを進めている近年では、プリンターを利用する機会が減少しています。しかし、宛名シールの印刷に限らず、名刺などのビジネスツールを印刷するにはプリンターが必要です。パソコンと連携できるプリンターを準備しましょう。
ラベルシール
ラベルシールは、シールを剥がして簡単に貼り付けられます。コピー用紙に印刷して糊付けする方法もありますが、ラベルシールの方が効率よく貼り付けられます。1枚ものとカット加工されたものがあり、大量に宛名シールを作成する場合は、カット加工のラベルシールを選びましょう。枠に合わせて宛名印刷すれば、大量の宛名印刷であっても、短時間で作成できます。
封筒に貼り付ける宛名シールを印刷する方法とは
宛名シールを作成する方法は多くありますが、イニシャルコストをかけることなく、ポピュラーな方法がExcelとWordを利用することです。ここでは、ExcelとWordを利用した宛名シール作成の方法を以下の順に解説します。流れは次のようになります。
- 宛先はExcelでまとめる
- レイアウトはWordで設定する
- 宛名情報をWord設定する
- 印刷
手順1:Excelで宛先をまとめる
まずは、Excelで宛名を入力します。列の最上段は、項目を入れることがおすすめです。必要な項目は、次のようになります。
【宛名入力で必要な項目】
- 郵便番号
- 住所
- 会社名
- 氏名
印刷はしませんが、電話番号やFAX番号、メールアドレスなどの項目も入力しておけば、アドレス帳データとして活用できます。相手先が本社と工場や倉庫が別々にある場合は、「住所2」、「住所3」の項目を作っておけば、管理しやすくなるでしょう。
また、1つの住所であっても、都道府県名から市区町村までを「住所1」、丁目から番地までを「住所2」と分ける方法も有効な手段です。データを一覧表にしておけば、Wordでレイアウトを組みやすくなります。
手順2:Wordでレイアウトを設定する
次は、Wordを起動してレイアウトを設定します。Wordが起動できたら以下の手順でレイアウトを設定しましょう。操作方法はWord2016バージョンです。
- 「差し込み文書」タブをクリック
- 「作成」のなかから「ラベル」タブを選択
- ダイアログボックスが開けば「オプション」をクリック
- オプションの画面のラベルの製造元を認識
- ドロップダウンリストから今回使用するラベルシールのメーカーを選択
- 製品番号のなかからラベルシールの製品番号を選択し「OK」をクリック
- 元のダイアログボックスに戻ったら「新規文書」をクリック
これで用紙設定は完了です。続けて文書の種類を設定します。
- 「差し込み印刷の開始」をクリック
- ドロップダウンリストから「差し込み印刷ウィザード」をクリック
- 右側の「文書の種類を選択」の「ラベル」を選ぶ
- 「既存の文書を使用」を選択
手順3:Wordで宛名情報を設定する
続いて、Wordで宛名情報を設定します。この操作は、Excelで作った宛名情報をWordに取り込む操作です。
- 画面右下の「宛先の選択」をクリック
- 「既存のリストを使用」を選択
- 「参照」をクリック
- Excelで作った宛名情報を選択し「開く」をクリック
- シートを選択し「OK」をクリック
- 宛名情報が一覧で表示されているか確認して「OK」をクリック
- 読み込んだファイル名を確認し「レターの作成」をクリック
これでWordに宛名情報を設定できました。次はラベルの配置を設定します。
- 「〒」や「様」「御中」など必要な文字を入力
- 「〒」の右側カーソルをおいて「差し込みフィールドの挿入」をクリック
- 挿入のダイアログボックスから「郵便番号」を選択
- 「挿入」をクリック
- 「〒」の右側に「郵便番号」と表示されているか確認
- ダイアログボックスを閉じる
同じように「〒」の下に「住所」を、「様」の左側に「氏名」を挿入しラベル内に配置します。
手順4:印刷する
ラベル内の配置が完了すれば、ラベルからはみ出さないように文字の大きさを整えます。フォントを変えることもできるため、自社に適していて、受け取った相手が不愉快にならないフォントを選びましょう。次に「ラベルのプレビュー表示」をクリックしExcelの宛名情報が正しく反映されているか確認します。
確認できたら「差し込み印刷の完了」をクリックしましょう。この宛名シールを再度使用する場合は、保存しておくと便利です。印刷する場合は、「印刷」をクリックしラベルシールに印刷します。
自作が難しい場合は、外注するのもおすすめ
宛名シールの制作は簡単そうですが、慣れていない場合は、多大な時間と労力を要します。自社のバックオフィスでの内製が難しい場合もあるかもしれません。作成できても、専門業者が制作するレベルの宛名シールには及ばないでしょう。
宛名シール作りが難しい場合や質の高い宛名シールを求めるなら、外注に任せることをおすすめします。自社の従業員の作業負担を軽減でき、コア業務に専念してもらえます。
まとめ
宛名シールを利用すれば、これまで手書きだった宛名をプリンターで印刷すれば制作できます。ExcelとWordを使えば、イニシャルコストもかかりません。Excelに宛名データを入力してWordで設定すれば、大量の宛名シールを何回でも作成できます。
しかし、専門業者が作成する宛名シールの質には及ばないでしょう。パソコンやオフィス系のソフトに不慣れな場合は、作業効率をダウンさせる結果になるかもしれません。質のよい宛名シールを外注する場合は、「宛名.サポート」の導入を検討してください。宛名シールだけでなく、封筒デザインから発送代行まですべて任せられます。