年賀状を書く際に、ボールペンを使うのはマナー違反なのか気になったことがある人は多いかもしれません。この記事では、年賀状の宛名をボールペンで書く際のポイントやマナーを解説します。年賀状に便利なペンやインクと相性が良い年賀状の用紙も併せて紹介するので、年賀状を書く際の参考にしてください。
目次
年賀状にボールペンを使うのはマナー違反なのか
年賀状を書く際にボールペンを使うのは、一般的にマナーがよくないとされています。お祝い事には太く力強い字がふさわしいと考えられているため、ボールペンの細い字では新年を祝う年賀状にふさわしくありません。
年賀状には毛筆のような太い字が望ましいとされてきましたが、時代とともに書きやすさが優先され、サインペンや筆ペンで代用されるケースも増えました。
年賀状にボールペンを使って良い場合はあるのか
年賀状を書く際に望ましいのは毛筆ですが、ボールペンを使っても良い場合もあります。以下で解説します。
1.宛名を書く
年賀状の宛名には、ボールペンの使用は望ましくないとされています。宛名を書く際は、太い字が書けるものを選びましょう。筆ペンや毛筆だけでなく、万年筆でも良いとされています。特に年配の人やお世話になった人、上司に送る年賀状の宛名をボールペンで書くのは控えてください。
2.添え書きを書く
年賀状の添え書きには、親しい間柄やマナーに無関心な人であれば、ボールペンを使っても問題ありません。ボールペンの方が気持ちが伝わってきて好感が持てるという人もいるため、年賀状を送る相手次第で判断すると良いでしょう。ビジネスのつながりや目上の人には、添え書きであってもボールペンの使用は避けてください。
3.上司や目上の人に書く
上司や目上の人に年賀状を書く際には、宛名や添え書きに限らずボールペンの使用はなるべく避けましょう。年賀状を送った相手が昔の慣習やマナーを大切にする人だった場合、相手の気分を害してしまいます。ボールペンを使うのは、ボールペンを使っても問題ないとわかる親しい関係の人や目下の人にとどめて、基本的には毛筆や筆ペンを使うと良いでしょう。
年賀状にボールペンを使う際のマナー
ボールペンを年賀状で使う際には、ボールペンの色や書き間違えに注意が必要です。以下で詳しく解説します。
1.水性ペンや消せるペンの使用は避ける
年賀状を書く際には、水性ペンや消せるペンの使用は避けてください。水性ペンは、雨や雪などの天気によっては、文字が滲んだり、消えてしまったりする恐れがあります。消せるペンも文字が消えてしまう可能性があるため、使用を避けましょう。
2.ボールペンの色は黒か青を選ぶ
年賀状をボールペンで書く際は、基本的に黒を選びます。黒が無い場合は、青のボールペンでもマナー違反にはならないため、使用可能です。赤のボールペンは、血や赤字をイメージさせる色で、縁起が悪いとされています。
3.書き間違えても消さない
年賀状は、書き間違えたら新しい年賀はがきに交換しましょう。修正ペンや修正テープで訂正したものを送るのは、マナー違反です。親しい間柄であっても、訂正した年賀状を送るのは控えてください。郵便局では、書き損じた年賀はがきを年賀状の販売期間中に限り、交換してくれます。書き損じた場合は無理に訂正せず、郵便局で交換してもらいましょう。
4.宛名に気をつける
年賀状の宛名は、文字の色や太さなどの注意すべき点が多くありますが、続け字や崩し字もマナー違反とされています。宛名は必ず楷書体で書いてください。ビジネス関係の相手に送る場合は、有限会社や株式会社などの敬称にも注意しなければなりません。
ボールペンを使って宛名を書く際のポイント
ボールペンを使って年賀状の宛名を美しく書くポイントは、文字の大きさや名前の大きさのバランスです。以下で解説します。
1.書く前にレイアウトを決める
宛名を書く際には、住所や宛名などの全体的バランスをイメージしてから書きましょう。年賀状に書く文字数からどの程度の文字の大きさや間隔で書くべきか、事前に頭のなかでイメージすると美しくまとまりやすくなります。
2.ひらがなと漢字の大きさに注意する
宛名の文字は、ひらがなを漢字より小さめに書いた方が、すべて同じ大きさで書いた場合に比べて、きれいなバランスに見えます。ひらがなは、漢字の5～8割程度の大きさを目安に書きましょう。
3.相手の名前の大きさに注意する
相手の名前は、年賀状の表面のなかで一番大きな文字になるように書きます。住所は相手の名前よりも少し小さめに書くのがポイントです。自分の名前と住所は、相手の住所よりも小さめに書いてください。
4.役職名の位置に気をつける
役職名は、名前の長さによって書くべき位置が変わります。4文字以内の役職は名前の上に書き、5文字以上の役職は宛名の右側に書きましょう。所属部署名や会社名が長い場合は、改行しても問題ありません。
年賀状に便利なペンはどれか
年賀状に使用できるペンは、毛筆や筆ペン、油性ペンなど多くあります。以下でそれぞれの特徴を解説します。
1.毛筆
毛筆は、どのペンよりも年賀状に適しているとされている道具です。毛筆で文字を書き慣れていなくても、細字用の毛筆は比較的書きやすいため、おすすめです。毛筆で書く場合には、専用の道具の準備が必要ですが、受け取った相手に、気持ちが込もっている年賀状だと思ってもらえるでしょう。
2.筆ペン
筆ペンは、太くて味のある文字が書けて、ペンのなかでも毛筆にできるだけ近い仕上がりになります。毛筆とペン先が同じため、使い慣れていない人は筆ペンの細字用を選ぶと良いでしょう。
3.油性ペン
油性ペンは商品によって2種類の太さが選べるため、文字の太さや大きさの使い分けが簡単です。雨や水によって滲むことも少なく、汚れる心配がありません。年齢や性別を問わず、好まれているペンです。
4.サインペン
サインペンは、昔から多くの人が年賀状に使用しています。芯先が丈夫なため、たくさん書いても芯先がつぶれず、太くなりにくい点が特徴です。サインペンも、商品によっては2種類の太さが選べます。
5.万年筆
万年筆は筆跡に味わい深さがあり、疲れにくい点が特徴です。ペン先は細いのですが、書き方によってさまざまな太さにできます。会社で地位のある人や年配の人のなかには、万年筆で年賀状を書く人もいます。
6.ボールペン
ボールペンは、日常生活でよく使われており、誰もが使い慣れていて書きやすいペンです。インクの種類やボールペンの太さも豊富なため、自分の好みに合ったペンを探しやすい魅力があります。
インクと年賀状の用紙における相性
年賀状の用紙とインクとの相性は大切です。ペンによっては相性の合わない用紙もあるため、注意しなければなりません。
1.普通紙
普通紙は、どの筆記用具とも相性がよく万能な用紙です。ペンと用紙との相性を気にせずに、自分の使いやすい筆記用具が使えます。ペン先の硬い万年筆が特に書きやすく、おすすめです。
2.インクジェット紙
インクジェット紙は、薬品でコーティングされており、インクが滲みにくい用紙です。インクジェットプリンターによる印刷を目的につくられています。インクジェット紙は、筆ペンやサインペンと相性が良い用紙です。
3.インクジェット写真用
インクジェット写真用は、インクジェット紙よりもさらに光沢があり、筆ペンやサインペンが書きやすい用紙です。水性ボールペンとは相性が悪く、書いても字が薄くなってしまいます。
まとめ
一般的にボールペンは、年賀状を書く際にふさわしくないとされています。特に目上の人やお世話になった人に年賀状を送る際は、ボールペンの使用を避けましょう。マナーに対して関心の薄い人や親しい間柄の人であれば、年賀状の添え書きにボールペンを使っても問題ありません。ボールペンを使う際は、年賀状を送る相手と書く場所に配慮しましょう。
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