住所録を作成するときに、エクセルを活用すると便利です。そのため、エクセルで住所録を作成する企業もあるでしょう。また、エクセルの住所録を用いてハガキの宛名印刷をすることも可能です。この記事では、エクセルで住所録を作成する方法や、ハガキに印刷する際の手順などを解説します。ぜひ、参考にしてください。
目次
エクセルで住所録を作成する手順を解説
住所録をエクセルで作成する場合には、4つのステップがあります。ここでは、エクセルで住所録を作る手順を解説します。
必要な項目を入力する
まずはエクセルを開いて、必要な項目を入力します。ここでは必要な情報のみを記入するため、タイトルなどはシートに記入することがポイントです。入力する項目としては以下のような内容があげられます。
- ナンバー
- 名前
- フリガナ
- 郵便番号
- 住所
ナンバーはデータを整理しやすくするために必要な情報です。名前だけでなくフリガナも記入することで、五十音順に並べる際に役立ちます。住所は都道府県・市区町村を記入する住所1と市区町村以降を記入する住所2に分けるケースが多いです。
また、Microsoftが配布しているハガキ作成用の住所録テンプレートもあります。必要項目などが分からない場合は、ダウンロードして参考にしてみるとよいでしょう。
書式を設定する
各項目の書式設定を行っておくことで、データの入力がスムーズに進みます。郵便番号と住所は書式を設定した方が便利なため、しっかりと設定しておきましょう。
郵便番号
- 郵便番号の欄のセルをクリックする
- 「データ」をクリックする
- 「データツール」グループにある「データの入力規則」をクリックする
- 日本語入力(M)のリストボックスから、「オフ(英語モード)」を選択して「OK」をクリック
住所
- 住所のすぐ下のセルを右クリック
- 「セルの書式設定」をクリックする
- 「表示形式」の「分類」グループにある「文字列」を選択して「OK」をクリックする
住所の書式設定をしない場合、「1-23」などと入力すると「1月23日」と日付表示されてしまうため、番地などをスムーズに入力するため書式設定をしましょう。
データを入力する
ここまでで、データを入力するための準備は完了です。次は、住所録を作るために必要なデータを入力していきましょう。ナンバーに数字を入力し、氏名や郵便番号、住所などを入力します。氏名は名字と名前の間には全角スペースを入力しましょう。
住所は、郵便番号を打ち込むことで変換候補に都道府県や市区町村などの住所が出てくるためその住所と入力し、残りの住所は自分で入力します。データを入力する際、記号や環境依存文字は使用しないように注意してください。
表にまとめる
このままでも住所録として使えますが、表にまとめるとなおよいでしょう。表にすることでデータが見やすくなるため、管理しやすくなります。エクセルに入力したデータを表にまとめる方法は以下のとおりです。
- データが入力されている二行目をクリック
- 「ホーム」タブ→「スタイル」→「テーブルとして書式設定」の順にクリックする
- 好みのデザインを選ぶ
- テーブルに変換するデータの範囲を指定して完了
データの範囲を指定する場合には、先頭行もしっかりと入っていることを確認してください。また、「先頭行をテーブルの見出しとして使用する」にチェックは入っているがどうかも確認しましょう。これで表が完成し、新しい行に情報を入力すれば表も広がります。
エクセルのデータ入力に便利な関数
エクセルのデータ入力では、関数を利用するとよいでしょう。ここでは、データ入力に便利な関数を2つ紹介します。
参考1:フリガナを表示する関数
フリガナを表示する場合には、「PHONETIC」関数を使用すると便利です。フリガナの項目にPHONETIC関数を挿入することで、氏名の入力と同時にフリガナが表示されるようになるため、データ入力が非常にスムーズに進みます。PHONETIC関数の設定方法は以下のとおりです。
- フリガナの入力セルを選択したまま、上部のタブにある「fx」をクリックする
- 関数の検索内に「PHONETIC」と入力し、検索開始をクリックする
- 関数名に表示された「PHONETIC」を確認して、OKをクリックする
- 参照先として、氏名の下のセルをクリックし、参照内にセル番号が表示されているか確認する
- 表示されていたら「OK」をクリックして完了
参照先は漢字の氏名が入力されたセルであることに注意しましょう。
参考2:郵便番号を入力する関数
郵便番号を入力する際には、ASC関数と前述したPHONETIC関数を組み合わせると便利です。ASC関数とは全角文字を半角文字に変える関数です。ASC関数とPHONETIC関数で郵便番号を表示するには、以下の手順に沿ってエクセルを操作します。
- 郵便番号を表示したいセルをクリックしたまま、上部のタブにある「fx」をクリックする
- 関数の検索内に「ASC」と入力して、検索開始をクリックする
- 関数名に表示された「ASC」を確認して、OKをクリックする
- 文字列に「PHONETIC()」を入力
- カッコのなかに住所が入力されたセルを指定する
- 半角文字の郵便番号がセル内に表示されていることを確認して完了
ハガキに宛名を印刷する方法を確認
エクセルで作成した住所録は、Wordの差し込み文書から印刷できます。ここでは、ハガキの宛名を印刷する方法を紹介します。
Wordの設定方法
ハガキに宛名を印刷する場合には、Word側での設定が必要です。「はがき宛名面印刷ウィザード」を活用することで、宛名の作成が比較的簡単に行えるため、設定方法を覚えておくとよいでしょう。Wordの設定方法は以下のとおりです。
- 「差し込み文書」タブをクリックして、作成→ハガキ印刷→宛名面の作成を選択する
- 「はがき宛名印刷ウィザード」のミニウインドウが開くため、「次へ」をクリックする
- ハガキの種類を選択する
- 縦書き・横書きやフォントなどの書き方を指定する
- 差出人の住所などの情報を入力する
- 既存の住所録ファイルを選択して、作成したエクセルファイルを選び挿入する
宛名の印刷方法
Wordの設定が完了したら印刷しましょう。宛名の印刷方法は以下のとおりです。
- 「文章入力とフィールドの挿入」のグループ内にある「フィールドの対応」をクリック
- 出来上がりの状態をチェックする
- 余計な文字が入っている場合は、「対応なし」を選択して非表示にする
- 「はがき宛名印刷」を選択する
- 表示されている宛名のみを印刷する場合は「印刷」から「表示中のはがきを印刷」を選択する。すべてのデータを印刷する場合は「印刷」から「すべて印刷」を選択する
- 「プリンターに差し込み」ウインドウが表示されたら、印刷するレコードを指定しOKをクリックする
- 「印刷」ウインドウでOKをクリックし、印刷を開始
連名を設定する方法
宛名面を作成する際に、連名にしたいケースもあるでしょう。連名の設定方法は以下のとおりです。
- 「結果のプレビュー」をクリックして、プレビューを無効にする
- 実際の宛名ではなくフィールド名が表示されるため、フィールド名「<<名>>」の後ろをクリック、エンターを押し改行する
- 「差し込みフィールドの挿入」をクリックする
- 「連名」を選択すると、「<<連名>>」が追加される
- 挿入された名前の配置を整えるために、上部にある「下揃え」をクリックする
連名を検出して表示するためには、エクセルで作成した住所録の「連名」の欄に名前が記載されていなければいけません。そのため、連名表示したい場合は住所録でしっかりと連名欄を作り、名前を入力しておきましょう。
まとめ
エクセルを使うことで、簡単に住所録を作成できます。書式の設定や入力に便利な関数を設定することで、スムーズにデータ入力が進むため、この記事を参考にして各種設定を行うとよいでしょう。しかし、大量のハガキを送る場合、宛名作成や印刷には手間がかかってしまいます。
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