余っている裏紙を、コピー用紙の代わりに使いたい人は多いのではないでしょうか。しかし、間違ったやり方で裏紙を印刷すると、紙詰まりなどのリスクがあります。ここでは、プリンターで裏紙を印刷するやり方や、裏紙の使用をおすすめしない理由などを解説します。紙詰まりを解消するやり方も解説するので、トラブルの際にお役立てください
目次
プリンターで裏紙印刷がおすすめできない理由
多くのプリンターでは、裏紙の再利用は推奨されていません。裏紙印刷に対応しないプリンターを使うと、紙詰まりが発生する恐れがあるためです。紙詰まりの原因を大きく分けると、湿気・静電気・紙の凹凸の3つです。
湿気で裏紙が詰まる理由
湿った紙はくっつきやすく、印刷の際に紙詰まりの原因となります。新品の普通紙でも、紙に湿気が溜まっていると紙詰まりを起こす場合があります。また、裏紙はインクの成分で湿っている可能性が高いため注意しましょう。
室内で除湿機を稼働させる、紙を保管する場所に乾燥剤を置くなどの対策をすると、紙の湿気を取り除きやすくなります。また、プリンターに「カセットヒーター機能」があれば、稼働させましょう。カセットヒーター機能がメーカーにより名称が異なり、「除湿ヒーター」や「結露防止キット」などと呼ばれる場合もあります。
静電気で裏紙が詰まる理由
湿気と同様に静電気でも紙同士はくっつきやすく、紙詰まりを引き起こすため注意しましょう。
特に、静電気を利用して印刷するレーザープリンターでは、裏紙を使うと紙詰まりが発生しやすくなります。片面だけ印刷した裏紙は、すでに帯電しているためです。再度印刷すると、紙に溜まった電荷で紙同士がくっついたまま給紙されてしまいます。
印刷前には裏紙を手でさばき、静電気を逃がしておきましょう。
凹凸で紙が詰まる理由
裏紙には、クリップやホッチキス、紙のシワや折り目が付いている可能性があります。搬送経路に凹凸がひっかかると紙詰まりが起きるため、紙の状態をよく観察して印刷しましょう。なお、紙詰まりを解消できたとしても、異物がプリンターの内部に残ってしまうと故障の原因になります。
【印刷する前にチェック】取り除くべき裏紙の特徴
裏紙印刷は、新品の普通紙よりも紙詰まりが懸念されます。少なくとも、以下の裏紙は印刷しないようにしましょう。
- ホッチキスが付いている
- 穴が空いている
- 表面に凹凸、シワや折り目がある
- 湿っている
- 写真などインクがたくさん使われている
プリンターで裏紙を印刷するやり方
プリンターで裏紙を印刷するやり方を順番に解説します。マニュアルを見ながら裏紙を印刷してみましょう。
やり方1.プリンターが裏紙印刷に対応可能か確認する
そもそもプリンターには、裏紙印刷が可能な機種があります。これから使うプリンターで裏紙印刷ができるか確認しましょう。裏紙印刷できる機種には、裏紙専用のトレイや、裏紙印刷用の設定などが用意されています。
やり方2.プリンターを裏紙印刷できるように設定する
裏紙は一般の普通紙と比べると、凹凸などの特徴が目立ちます。紙詰まりを避けるため、通常の「普通紙」の設定から、「印刷済み用紙」「再生紙」「裏紙」などに変更しましょう。続いて、用紙トレイではなく手差しトレイから給紙するよう切り替えます。併せて、印刷速度を遅めに設定すると紙詰まりが起きにくくなります。
やり方3.プリンターの手差しトレイから裏紙を印刷する
手差しトレイから給紙する理由は、紙詰まりが発生しにくい仕様になっているためです。紙の大きさをそろえ、大量の紙をトレイにセットしないようにして、紙詰まりを防ぎましょう。
【表裏に注意】裏紙印刷で用紙をセットするやり方
印刷したい面を上向きにして、手差しトレイにセットします。メーカーや機種によって、手差しトレイへ裏紙をセットするやり方は異なります。詳細なやり方は、仕様書やマニュアルで確認しましょう。
プリンターで裏紙を印刷するメリット
裏紙印刷は、経済的で環境にも優しいやり方といえます。プリンターで裏紙を印刷するメリットを解説します。
メリット1.経費やゴミを削減できる
裏紙を使って印刷すると、普通紙を使う枚数が減り経費を節約できます。また、捨てるだけの裏紙を有効に使えると、ゴミを減らせます。ゴミが減れば古紙回収を依頼する頻度が減り、処分費用の削減も可能です。
メリット2.環境にやさしい
紙の無駄を削減できるので、裏紙印刷は環境にやさしい印刷方法といえます。近年、企業には環境へ配慮した活動が求められています。環境にやさしい商品やサービスを提供するだけではなく、裏紙印刷のように、普段の事業活動においても環境への影響を重視せねばなりません。
裏紙印刷に取り組んでいることが世間に広まると、環境にやさしい企業として社会的なイメージが向上すると期待できます。
プリンターで裏紙を印刷するデメリット
紙詰まりが起きると、業務に支障が出るなどのトラブルが発生します。プリンターで裏紙を印刷するデメリットを解説します。
デメリット1.セキュリティが脅かされる
部門が異なれば、裏紙に記された機密情報に気がつかないかもしれません。気がつかずに裏紙印刷した書類を社外に持ち出すと、セキュリティが脅かされます。機密情報が記された書類はシュレッダーにかけ処分するなど、印刷用の裏紙に混ぜないように注意しましょう。
デメリット2.プリンターが壊れる
裏紙印刷で紙詰まりが起きると、紙詰まりを取り除く過程でプリンターが壊れてしまう恐れがあります。プリンターを修理したり買い換えたりすると、予想外の出費が発生してしまいます。しかし、裏紙印刷による紙詰まりを、プリンターの保証対象外とするケースは少なくありません。自力で紙詰まりを解消できないときは、無理をせずにメーカーに相談しましょう。
デメリット3.作業効率が低下する
裏紙印刷の結果プリンターが故障すると、修理や交換が終わるまでプリンターを使えません。しかも、紙詰まりを取り除く作業、メーカーへの連絡、業者の手配などの雑用に時間を取られてしまいます。安易に裏紙印刷をすると、通常の業務に支障が出る恐れもあると理解しておきましょう。
プリンターで裏紙を印刷する際の注意点
裏紙を印刷のトラブルを避けるには、コツがあります。プリンターで裏紙を印刷する際の注意点を解説します。
注意点1.表裏の印刷でプリンターを変更しない
メーカーが変わると、プリンターのトナーの成分や溶ける温度が変わります。裏紙に印刷してあったトナーが溶けて剥がれてしまうと、紙詰まりが置きやすくなったり、プリンターが故障したりする原因になります。適した用紙や印刷速度も、プリンターによって変わるため気をつけましょう。
注意点2.汚れに注意する
裏紙に印刷済みのトナーが溶けると、用紙や搬送経路が汚れてしまいます。特に、レーザープリンターの感光ドラムにトナーが付着すると、以降の印刷物が汚れてしまいます。
搬送経路が汚れたら、業務に支障が出ないように直ちに清掃しましょう。清掃の方法については、プリンターのマニュアルに従って実施してください。
裏紙印刷でプリンターの詰まりを取り除くやり方
プリンターの紙詰まりを取り除く前に、まず電源を切ります。続いて、給紙カセットなど取り外せる部分を取り外し、内部を確認しましょう。無理に直そうとするとプリンターの部品が外れる恐れがあるため、難しいようなら業者に対応してもらいます。
紙詰まりを取り除いたら、再発防止のためにローラーの汚れを掃除します。ローラーが汚れていると紙が重なって給紙され、詰まりやすくなるためです。
【裏紙で印刷するよりおすすめ】プリンター関連の費用を節約するやり方
裏紙印刷をすると、普通用紙の使用枚数を減らせます。ただし、裏紙印刷により機密情報が流出したりプリンターが壊れたりすると、企業は大きな損害を受けてしまいます。
プリンター関連の費用を抑えるならば、裏紙印刷以外の手段も検討しましょう。たとえば、ペーパーレス化は経費削減に効果を発揮します。また、大量の印刷物を用意する際は、割安なサービスを利用したり、高品質なサービスで印刷ミスを防いだりすると経費削減が見込めます。
まとめ
裏紙印刷には、紙詰まりのリスクがあります。裏紙印刷をすると経費削減などが期待できますが、プリンターが壊れてしまうと企業は多大な損害を受けます。印刷にかかわる経費を削減したいなら、割安で高クオリティな印刷サービスを検討しましょう。特に、大量に宛名を印刷するなら、宛名.サポートがおすすめです。
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