現代のビジネスにおいて、電子メールやSNS、Web広告といったデジタルマーケティングは不可欠なものとなっています。しかし、日々大量のメールマガジンやWeb広告に晒されている消費者は、それらを「見ずに削除する」ことや「広告ブロック機能で非表示にする」ことが習慣化しています。
こうしたデジタル全盛の時代だからこそ、手元に実物として残り、五感(視覚・触覚)に直接アプローチできる「DM(ダイレクトメール)」という紙媒体の価値が再評価されています。
DM発送において最大の課題となるのが「コスト」です。いくら売上が上がっても、発送コストがそれを上回ってしまっては意味がありません。
本記事では「いかにクオリティを落とさずにDMコストを極限まで下げるか」を解説します。
目次
DMの基本構造と「格安発送」を実現するコストの仕組み
DMを格安で発送するためには、まず「何にいくらかかっているのか」というコスト構造を正しく把握する必要があります。コストの全体像を理解しなければ、どこを削り、どこに投資すべきかの判断を下すことはできません。
DM発送におけるコストの4大要素
DMの発注から発送までに発生する費用は、大きく以下の4つのプロセスに分類されます。
- 企画・デザイン費:DMの構成案の作成、キャッチコピーの考案、レイアウトや画像のデザインにかかる費用
- 印刷費:用紙代、インク代、カラーかモノクロかの選択、および印刷機の稼働にかかる費用
- 作業費(加工・封入封緘):ハガキの圧着加工、チラシの折り加工、封筒への封入・封緘(フタを閉じる作業)、宛名ラベルの作成および貼り付けにかかる人件費や機械の減価償却費
- 配送料(郵送料・メール便配送費):郵便局や運送会社(ヤマト運輸など)に支払う、実際に届けるためのインフラ費用
「大口割引」と「オートメーション化」が安さの正体
DM発送代行業者や格安印刷会社が、自社で作業するよりも圧倒的に安い価格を提示できるのには、明確な理由があります。それが「大口出荷によるスケールメリット」と「機械化(オートメーション)」です。
配送会社からの特別割引(大口割引)
個人や単一の企業が数百通のDMを郵便局に持ち込んでも、正規の料金が適用されます。
しかし、毎月数十万通、数百万通の荷物を取り扱う発送代行業者(ヤマト運輸のパートナー企業など)は、配送会社と特別な大口契約を結んでいます。これにより、通常の郵送料金や配送料金から大幅な値引きを受けています。
代行業者はこの安くなった原価ベースで顧客に料金を提案するため、企業は代行業者を通すだけで配送料を劇的に引き下げることができます。
梱包資材の大量買い付け
封筒(紙封筒・透明OPP袋)、ガムテープ、宛名ラベルなどの資材も上記と同様です。
代行業者はこれらをメーカーから数万・数十万単位で一括仕入れしているため、資材1枚あたりの単価が極限まで安くなっています。
作業のオートメーション化による人件費の削減
自社スタッフが手作業でチラシを折り、封筒に入れ、糊付けをして宛名シールを貼るという作業を行うと、膨大な人件費と時間(タイムコスト)がかかります。また、手作業は「入れ間違い(誤発送)」などの人的ミスが発生しやすく、企業の信頼を失うリスクを孕んでいます。
プロの代業者では、段ボールの組み立てからチラシの折り加工、封筒への封入・封緘、宛名シールの貼り付けにいたるまで、すべての工程を高速な専用機械(インサーターやシーリング機)でオートメーション化しています。これにより、人件費をほとんどかけずに、短時間で正確に大量のDMを処理できるため、作業費を格安に抑えることが可能となっています。
自社制作(内製)と業者委託のコスト・効果比較
「コストを抑えるなら、自社のパソコンとプリンターで印刷して、スタッフで手分けして送るのが一番安いのではないか」と考えがちですが、これは多くの場合で間違いです。
自社で制作・発送する場合、一見すると外注費はかかりませんが、以下の「目に見えないコスト」と「品質低下のリスク」が発生します。
- インク代・専用紙代:家庭用・オフィス用の複合機プリンターのインク代は、印刷会社の工業用インクに比べて非常に割高
- 人件費:本来、営業や開発、顧客サポートを行うべき自社スタッフの貴重な労働時間が、単調な「折る・詰める」という作業に何時間も奪われる
- 配送費が正規料金:配送会社からの割引が適用されないため、配送料が最も高くなる
- クオリティの限界:オフィス印刷では美しい仕上がりが難しく、受け取った顧客に「素人くさい」「安っぽい」という印象を与えてしまう
対して、専門業者に委託した場合は、印刷から配送までのトータルコストが下がるだけでなく、自社スタッフは本来のコア業務に集中できるようになります。さらに、過去の統計データやノウハウに基づいたクオリティの高いDMが完成するため、結果として「費用対効果(ROI)」が最大化されます。
関連:【徹底解説】DMの発送や印刷は代行業者に依頼すべき?代行会社比較とコスト削減のコツまで
形状別に見るDMの特性と最安プランの選び方
DMには様々な形状(サイズや加工方法)があり、それぞれ掲載できる情報量、発送コスト、開封率への影響が異なります。自社が送りたい情報量と予算に合わせて、最適な形状を選ぶことが格安DM成功の第1歩です。
通常ハガキ(私製・郵便ハガキ):最安・手軽さNo.1
最もコストがかからないのが、一般的な「通常ハガキ」サイズ(100mm×148mm、または規定サイズ内)のDMです。
関連:はがきDMのメリット・デメリットおよび効果的な運用方法
メリット
-
発送コストが最安:郵便物の第二種郵便物に指定されており、封書に比べて圧倒的に安い基本料金で全国へ一律発送できます。
-
手間いらずで確実に読まれる:封筒のように「開封する」という手間がないため、郵便受けから取り出した瞬間に、必ず裏面の情報が顧客の目に入ります。「開封率100%」とも言える手軽さが最大の武器です。
-
金券ショップの活用によるさらなる節約:私製ハガキに切手を貼って送る場合や、郵便局でハガキを大量購入する場合、街の金券ショップを活用する裏ワザがあります。金券ショップでは、年賀ハガキやかもめ〜る(暑中見舞い)、あるいは余った通常ハガキが、1枚あたり数円安い格安価格で流通しています。数百枚、数千枚規模で大量に購入する場合、この数円の差が数万円の経費削減へと直結します。
デメリット
-
情報量が極めて少ない:裏面のわずかなスペースしか印刷面がないため、伝えられる内容は「セールの告知」「限定クーポン」「Webサイトへの誘導(QRコード)」など、ピンポイントな情報に限られます。多くの情報を詰め込みすぎると、文字が小さくなりすぎて誰も読まなくなってしまいます。
圧着ハガキ(V折り・Z折り):ハガキ料金で情報量を数倍に
「配送コストはハガキ並みに安く抑えたいが、通常ハガキでは情報量が足りない」という悩みを解決するために開発されたのが「圧着ハガキ」です。特殊な糊やニスを塗布し、熱と圧力で折りたたんで接着したハガキで、受け取った人が接着面をペリペリと剥がして中身を読みます。
V折り圧着ハガキ(2つ折り)
用紙を2つに折りたたんだタイプです。通常ハガキの約3倍の印刷面積(宛名面、裏面、見開き内面2面)を確保できます。
-
特徴:圧着ハガキの中では最も構造がシンプルで加工代が安いため、コストパフォーマンスに優れています。見開き部分に限定クーポンやシークレットなお得情報を掲載することで、「開ける楽しみ」を演出できます。
関連:V字圧着はがきDMとは?長所・短所から発送までの流れを解説
Z折り圧着ハガキ(3つ折り)
用紙を「Z」の字型に3つに折りたたんだタイプです。通常ハガキの約5倍という圧倒的な印刷面積(宛名面、裏面、内面3面)を誇ります。
-
特徴:最小のハガキサイズでありながら、ちょっとしたパンフレット並みの膨大な情報量を掲載できます。片側の横開き3枚分のワイドな連結スペースを活かせば、商品のパノラマ写真や、詳細なスペック、複数の商品ラインナップを美しくレイアウトすることが可能です。
圧着ハガキの注意点(めくりやすさと雨対策)
圧着ハガキのクオリティは、「接着面の剥がしやすさ(圧着技術)」で決まります。格安すぎる業者の中には、圧着の精度が低く、剥がすときに紙が破れて中身が読めなくなってしまうトラブルが起きる所もあります。 特に、以下の点に注意が必要です。
-
コーナーカット・ずらし折りの有無:ハガキの角をあらかじめめくりやすく切り落とす「コーナーカット」加工や、折り目を数ミリずらして指をかけやすくする「ずらし折り」が施されている業者は親切です。受け取り手がストレスなくスムーズに開けられるちょっとした心遣いが、企業への好印象に繋がります。
-
水濡れ(雨の日)のリスク:圧着ハガキは水分に弱く、雨の日に郵便受けの中で濡れてしまうと、糊が変質して内面が完全に貼り付いて剥がせなくなることがあります。発送代行業者がどのような圧着糊(フィルム系ニスなど)を使用しているか、事前にサンプルを取り寄せて品質を確認しておくことが重要です。
大判ハガキ(A4・B5サイズ):圧倒的な視覚インパクト
定形ハガキの枠を超えた、A4サイズ(210mm×297mm)などの巨大なハガキDMです。
関連:大判ハガキと普通のはがきの違いとは?サイズ・料金・DM効果を徹底比較
メリット
-
郵便受けでの圧倒的な存在感:他の郵便物やチラシの中に埋もれない絶対的な存在感があります。ポストの入り口に引っかかることも多く、外からでも一目で存在に気づかせることができます。
-
開封の手間なしで大画面アピール:封筒を開ける面倒くささを感じさせることなく、大判ポスターのような大迫力の写真や、インパクトのある巨大なキャッチコピーをダイレクトに視界に飛び込ませることができます。キャンペーンの案内や学校の案内パンフレット、アパレルの新作紹介などに最適です。
-
プラスアルファの機能性:紙面が広いため、切り取り式のクーポン券、商品の発売日やイベント日を明記した「カレンダー」、返信用ハガキなどを余裕を持って配置できます。
デメリット
-
配送コストの上昇:通常ハガキに比べてサイズ・重量が大きくなるため、基本の配送料金(定形外郵便またはメール便料金)が高くなります。コストが高くなる分、「いかにターゲットを絞り込んで、集客率・反応率を上げるか」に制作のエネルギーを集中させる必要があります。
関連:DMでクーポンを送ろう!クーポンの意義や魅力的なクーポン送付方法とは?
封書DM(紙封筒・透明OPP袋):信頼感と大量資料の同封
封筒の中に複数のチラシ、挨拶状、商品カタログ、注文用紙などを同封して送る、最もオーソドックスかつ重厚なDMスタイルです。
メリット
-
掲載できる情報量が無限大:ハガキとは比較にならないほどの冊子や複数の案内状をまとめて送ることができます。
-
高い信頼感とアットホーム感の演出:しっかりとした紙封筒で届くDMは、それだけで「きちんとした企業からの重要なお知らせ」という信頼感を与えます。手書きの文字やほのぼのとしたイラストを添えた挨拶状を同封することで、きめ細やかなサービスを提供する「人間味あふれるアットホームな企業」というブランディングも可能です。
-
プライバシーの保護:封を閉じるため、中身を誰にも見られずに受取人本人に届けることができます。見積書や個人の契約内容を含むデリケートな案内にも適しています。
封書DMの格安テクニック(透明OPP袋の活用)
封書DMを格安、かつ効果的に送るための最強の選択肢が「裏面全面透明ビニール(OPP袋)」の採用です。 紙封筒の場合、中身を見るためには「封を切る」という高いハードルを越えなければなりませんが、透明OPP袋であれば、開封しなくても中の美しいカタログや、魅力的なキャッチコピーが外から丸見えになります。視覚的なファーストインパクトが非常に強く、ゴミ箱に捨てられる前に興味を持たせて開封へ導くことができます。また、紙封筒に比べてOPP袋は資材そのものが安価であり、水濡れや汚れにも強いため、コスト削減とクオリティ向上を同時に達成できます。
業界最安級!DM発送代行サービス

宛名リストのご用意があれば、発送するだけでも弊社を通した方がお得!
格安DM発送代行「DM診断」なら、デザイン~印刷~封入~発送までワンストップで丸投げOK!当日発送などの特急対応にも100%社内対応で柔軟にお応えします。
✔ 最安保障
✔ フォーマット全対応
✔ 表示すべてコミコミ価格
DMは「安さ」だけでなく「費用対効果」で考える
DMのコストをどれだけ格安に抑えても、そのDMが誰にも読まれず、売上に繋がらなければ、かけた費用は無駄になってしまいます。
費用だけでなく、デザインやターゲティング、レイアウトなど、詳細まで計画して費用対効果の高いDM施策を実施しましょう!もちろん、ノウハウがない場合はDM発送代行に問い合わせれば、プロが相談に乗ってくれますよ。
印象とターゲット選定の重要性
初めてDMを作成する際、多くの人が「とにかく派手な色使いにして、イラストや写真を大きく配置して目立たせよう」と考えます。しかし、ただ目立つだけのDMは、一瞬目を引いたとしても、ターゲットに「自分には関係のない広告だ」と判断されればすぐに処分されてしまいます。
大切なのは、目立たせることではなく、「その商品やサービスを本当に必要としている人に、ピンポイントで届けること」、そして「人の心に残り、信頼感を与えるデザインにすること」です。
客層(ターゲットセグメント)の確立
自社の商品を買ってくれる可能性が高いのはどんな人たちか(年齢、性別、地域、過去の購入履歴など)を徹底的に分析し、そのターゲット層に最も好まれるトーン&マナーでデザインを組み立てます。
商品に合わせた雰囲気の最適化
商品や客層に合わせ、ブランドイメージを損なわない雰囲気で統一することも重要です。
特に印象によって売り上げが大きく左右されるアパレルや不動産、エステなどのDMであれば、ごちゃごちゃとしたチープなデザインは逆効果。商品の箔を落とさないよう、上質な紙質を選び、落ち着いたフォントと十分な余白を使った「高級感・洗練さ」を演出する必要があります。
逆に、地域のスーパーの特売や、格安サービスの案内であれば、お得感が一目で伝わる賑やかで親しみやすいデザインが適しています。
カラー心理学の活用と「単色印刷」によるコスト削減
デザインにおいて「色」が人間の心理に与える影響は絶大です。会社のコンセプトや、DMで伝えたい感情に合わせてベースカラーを戦略的に選択しましょう。
-
青・緑(ブルー・グリーン系):リラックス作用、誠実さ、清潔感、エコ。医療、健康食品、金融などのDMで、信頼感やクオリティをアピールしたいときに最適です。
-
オレンジ・黄(オレンジ・イエロー系):陽気、楽天、親しみやすさ、活気。飲食店のオープン告知や、若い世代向けのセールの案内など、行動力を促したいときに効果的です。
-
黒(ブラック系):力強さ、高級感、厳粛、プロフェッショナル。VIP顧客向けの限定案内や、高額商品のブランディングに効果を発揮します。
【格安テクニック】単色印刷
DMはフルカラー印刷が基本ですが、あえて「単色(1色カラー印刷)」や「2色印刷」でデザインを構成するのも、優れたコスト削減テクニックです。
例えば、清潔感のあるブルー系のインク1色のみを使い、フォントの太さや網掛けの濃淡(グラデーション)だけで洗練されたレイアウトを作成します。
これにより、フルカラー印刷に比べて印刷料金を大幅に引き下げながらも、色の持つ心理的効果を際立たせた、非常にスタイリッシュで印象に残るDMを作ることができます。
反応率(レスポンス率)を高める3大要素
顧客がDMを読み、実際に「購入」「問い合わせ」という行動を起こすためには、以下の3つの要素が欠かせません。
一目で伝わる簡潔な見出し
大きく書かれているはずの見出しが、無駄に長たらしい文章になっていては、一瞬で読む気を失くしてしまいます。
ターゲットが抱える悩みをズバッと解決する言葉や、得られるメリットを、短くピンポイントで明確に書く必要があります。
「押し売り感」を抑えた信頼できる内容
「買ってください!」「今すぐ契約!」という売り手の意気込みや強引さが伝わりすぎると、顧客は「押し売りされている」という防衛本能を抱き、心を閉ざしてしまいます。
売るためのごり押しではなく、商品の開発秘話や、利用者のリアルな口コミ、専門家としての親身なアドバイスなど、「読むだけで顧客の役に立つ情報」を盛り込み、自然とファンになってもらう構成を心がけましょう。
具体的な行動の提示
DMの最後には、顧客が次に何をすればいいのかを明確にナビゲートします。
「このQRコードからWebサイトへアクセス」「こちらの電話番号にお気軽にお問い合わせ」「このハガキを切り取って店舗へ持参」など、行動のハードルを極限まで下げた導線を用意しておくことが、売上アップへの直結ルートです。
デジタル時代のクロスメディア戦略(Web×DMの相乗効果)
「インターネットやスマホの時代に、わざわざコストのかかる紙のDMを送るのは時代遅れではないか」という意見は完全に間違いです。現在の最先端マーケティングでは、インターネット(Webサイト・SNS)と、リアルな情報媒体であるDMを有効にリンクさせ、お互いの弱点を補い合う「クロスメディア戦略」が驚異的な売上を叩き出しています。
紙とデジタルの融合:QRコードがつなぐ顧客導線
DMの紙面の中に、スマホで簡単に読み取れる「QRコード」を印刷しておくことは、今や必須の施策です。
紙のDMは「手元に届く」「一覧性が高い」「視覚的に強い」というメリットがありますが、「掲載できるスペースに限りがある」「動画や音声を伝えられない」「その場ですぐに注文決済ができない」という弱点があります。
一方、Webサイトは「情報量が無限」「動画でアピールできる」「即時決済が可能」ですが、「自発的にアクセスしてもらえない」「メールはスルーされやすい」という弱点があります。
DMにQRコードを配置することで、郵便受けからDMを取り出した顧客を、そのままスマホ経由で自社の特設Webサイト(ランディングページ)や紹介動画へとスムーズに誘導できます。
紙面で強烈なファーストインパクトを与え、Web上で詳細な情報提供と決済を行うことで、双方の媒体の強みを活かした劇的な相乗効果が生まれます。
※「QRコード」はデンソーウェーブの登録商標です。
関連:DMとEメールはどう使い分ける?それぞれの特徴と使い分けのポイントを解説
「特別感」の演出による顧客の囲い込み
通販ビジネスや店舗運営の飛躍において、最も重要なのは「定期的に何度もリピート購入してくれる優良顧客(=ファン)」の維持と育成です。
大量に送られてくる一斉送信のEメールとは異なり、自分の名前が印刷された上質なDMが自宅に届くと、顧客は「私だけを特別扱いしてくれている」という優越感を感じます。
特に、過去の購入実績がある既存顧客に対して、「いつもご利用いただいている〇〇様だけの、特別なシークレットセールの案内です」とDMを送ることで、顧客の購買意欲は最高潮に達します。
顧客の誕生日や、前回の購入から一定期間が経過したタイミングなど、データに基づいた戦略的なDM発送を行うことで、競合他社へ顧客が流出するのを防ぎ、一生涯にわたって自社の商品を買い続けてくれる強固な信頼関係を築くことができます。
関連:美容室がお客様に送るDMとは?書き方・文例・送るタイミングまでわかりやすく解説
発送代行業者の徹底比較と賢い見積もりの取り方
自社に最適な格安DMを実現するための最後の、そして最も重要なステップが、パートナーとなる「DM発送代行業者」の選定です。業者によって得意な分野や料金体系が全く異なるため、事前の入念な比較検討が運命を分けます。
「相見積もり」は基本!部数と条件を揃えて徹底比較
DMの印刷・発送を業者に依頼する際、絶対にやってはいけないのが「適当に検索して最初に見つけた1社にそのまま決めてしまうこと」です。
業者によって、基本料金の中に含まれるサービス内容(デザイン費や宛名印字代が含まれているか等)がバラバラであるため、見積もりを取らずに発注すると、後からオプション費用が加算されて「思ったより高くなってしまった」という大失敗に陥りやすいのです。
格安で優良な業者を見つけるためには、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」が絶対条件となります。その際の鉄則は以下の通りです。
部数をなるべく確定させておく
印刷や発送は、部数によって1通あたりの単価が劇的に変動します。
ある業者では「1000通なら高いが、5000通なら最安」ということもあります。同じ条件で比較するために、発送するターゲットリストを整理し、部数をしっかりと固定した上で各社に見積もりを依頼しましょう。
一括見積もりサイトの活用
1社ずつ問い合わせるのが面倒な場合は、インターネット上の「一括見積もりサイト」を利用するのが非常に便利です。サイト上の専用フォームに、DMのサイズ、部数、希望する作業内容を入力するだけで、全国の格安業者から一括で見積もりを受け取ることができます。
時間を気にせず手軽に比較検討できるだけでなく、サイトを仲介することで業者間で価格競争が起き、通常よりも値引きされた特別価格や、追加サービスを提示してもらえるメリットもあります。
得意な部数ゾーンを見極める(人手と機械の5万通の境目)
同じ部数で見積もりを取っても、業者によって「非常にお得なケース」と「割高になってしまうケース」に分かれます。この差が生まれる理由は、その業者が保有している設備や、得意とする「部数ゾーン」の違いにあります。
DMの封入・加工工程において、料金の分かれ目となるのが「手作業(人手)」で行うか「機械」で行うかという点です。一般的に、その境目は「5万通前後」と言われています。
-
少量・小ロット(数百通〜数千通)の場合: 機械を稼働させるための初期設定(版の作成や機械の調整)のコストが高くつくため、機械を使うと逆に割高になります。そのため、少部数の場合は、熟練のスタッフが手作業(人手)で効率よく封入・加工を行う体制が整っている業者(小ロット専門を謳う格安印刷サービスなど)を選ぶのが賢明です。
-
大量・大口(数万通〜数十万通以上)の場合: 圧倒的なスピードで稼働するオートメーション機械を持つ大手の発送代行業者に依頼するのがベストです。初期設定コストを吹き飛ばすほどの劇的な人件費削減(スケールメリット)が働き、1通あたりの単価を限界まで安く抑えることができます。
各業者が自社の設備をどのように自己判断し、どの部数帯を「得意」としているかは外からは見えにくいため、やはり実際の部数で見積もりをぶつけて比較するしかありません。
料金の裏に隠された「重要チェックポイント」
見積書の金額の安さだけに目を奪われてはいけません。トラブルなく、本当に安心して任せられる業者かを見極めるために、以下の3つのポイントを必ずチェックしてください。
① 送料の有無(送料無料の基準)
印刷会社や代行業者の中には、一見すると印刷代が格安に見えても、発送時の送料が別途高額に設定されているケースがあります。逆に、一定金額(数万円など)以上のプリントや発送を依頼すると、「送料は完全無料」にしてくれる太っ腹な業者も多く存在します。見積もりを比較する際は、資材代・作業費・送料まですべてを含んだ「総額(コミコミ料金)」で比べる癖をつけましょう。
② セキュリティ体制(ISMS認証・プライバシーマークの有無)
DM発送業務では、顧客の氏名、住所、電話番号、時には過去の購入履歴といった「極めて重要な個人情報(顧客リスト)」を業者に預けることになります。
価格が安いことは魅力的ですが、それ以上に「情報管理が安全であるか」を最重要視してください。信頼できる優良業者は、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格である「ISMS認証」や、日本の「プライバシーマーク(Pマーク)」を取得しており、その事実をWebサイト上に大きく掲載しています。
③ 充実したオプション・サポート体制
格安料金でありながらも、自社のこだわりを実現してくれる以下のオプションやサービスが用意されているかも確認しましょう。
-
無料デザインテンプレートやデザインパック:自社でデザインが作れない場合、豊富に用意されたおしゃれなテンプレートを無料で使えたり、プロのデザイナーによる制作を「格安のパック料金(コミコミプラン)」で引き受けてくれる業者がおすすめです。デザイン専門会社に外注するよりもトータルの出費を劇的に抑えられます。
-
色校正サービス:印刷を大量に行う前に、実際の仕上がりの色味や圧着の具合を確認させてくれるオプションがあれば、納品後の「思っていた色と違う」というトラブルを防げます。
-
口コミ・評判の確認:一括見積もりサイトやレビュー欄に掲載されている、実際の企業の「担当者の声」をチェックしましょう。電話の対応の速さ、急な納期変更(最短3日でDM発送など)への迅速な対応力、スタッフの態度などのリアルな評判は、トラブルのない円滑なビジネス運営において、価格以上に価値のある判断材料になります。
まとめ:賢いコスト削減とプロのノウハウでDMの費用対効果を最大化
紙のダイレクトメール(DM)は、企業の売上を爆発的に高めることができる強力な営業ツールです。そして現代において、DMの制作・発送は、印刷業界のデジタル化やネット入稿の普及、代行業者のオートメーションシステムの進化により、驚くほど手軽に、かつ格安で行える環境が整っています。
【格安でDMを成功させるためのロードマップ】
-
目的と情報量に合わせた「最適な形状(通常・圧着・大判・封書)」を選定する。
-
「色」の心理効果を活かし、時には「単色印刷」や「透明OPP袋」を取り入れて、デザインのインパクトとコスト削減を両立させる。
-
QRコードを設置し、デジタル(Web)とリアル(紙)をリンクさせるクロスメディア戦略を構築する。
-
発送部数を確定させた上で、「一括見積もりサイト」などを活用し、同じ条件で複数の業者から「相見積もり」を取る。
-
安さだけでなく、「得意な部数ゾーン」「ISMS等のセキュリティ体制」「送料無料の有無」をトータルで比較し、信頼できる最良のパートナー(発送代行業者)を決定する。
単に送るだけ・捨てるだけの無駄なDMの時代は終わりました。抑えるべきコストを賢く徹底的に抑え、自社の強みを必要としているターゲットへ確実に届けるプロのノウハウを組み合わせることで、低リスク・高リターンな「費用対効果バツグンなDM」を実現し、自社の売上と顧客の信頼をどこまでも伸ばしていきましょう。







