さまざまな書類を取引先の企業や官公庁などに送付するのに、普通郵便を利用して郵送する方法を採る企業は少なくありません。その際、発送準備の度に宛名や差出人の記載を行うと、バックオフィスの負担が増大してしまう原因のひとつとなります。
これを、手書きではなく印刷で行えば、効率化を図ることが可能です。今回は、宛名や差出人を印刷で作成する方法について解説します。
目次
普通郵便とは
普通郵便(第一種郵便物)には、定形郵便と定形外郵便の2種類があります。定められている「大きさ」と「重さ」内であれば定形郵便、ひとつでも規定を超えたら定形外郵便に分類分けされます。
定形郵便
定形郵便の規格は、短辺9cm~12cm以内、長辺14cm~23.5cm以内、厚さ1cm以内、重さ50g以内となっており、この内ひとつでも外れた場合は定形外郵便扱いになります。料金は、郵便物の重量によって2種類に分かれており、25g以内であれば82円、50g以内であれば92円(いずれも税込)です。
定形外郵便
定形外郵便は、その中でさらに重量や大きさによって規格内と規格外に分かれます。規格内となるのは、短辺25cm以内、長辺34cm以内、厚さ3cm以内、重さ1kgのものです。規格外のものは、短辺が25cm以上、長辺34cm以上で長辺が60cm以内、縦横厚さの合計が90cm以内、重さ4㎏以内です。
また、定形外郵便には最小のサイズも定められており、円の直径が3cm、長さ14cmが最小で、それ以外のものは横9cm、縦14cmとなっています。
郵送料金については、重量の区分で細かく定められているため、郵便局や自分で計測して確認しておくのが望ましいです。
普通郵便の宛名を印刷する方法を紹介
主に事務職の方々が行うことが多い発送業務は、量や回数が多ければ多いほど煩雑な業務になりやすいです。ここに宛名印刷を用いれば、時短につながり作業の効率化を図ることができます。以下では、宛名印刷の方法を紹介します。
ExcelやWordを利用して自宅で印刷する
ExcelやWordなどのソフトウェアを利用している人は多いことでしょう。この2つのソフトウェアを用いれば、宛名印刷も簡単に行うことができます。まず、Excelで名簿データを作成します。住所、郵便番号、名前など項目名をExcelの一番上の列に入れ、2列目以降から実際に入力していくと視覚的に分かりやすく作成することが可能です。
必要な分の名簿データが作成できたら、Wordの「差し込み印刷」の機能を利用して、Excelの名簿データを取り込んでラベルを作成すれば完成です。
Webゆうパックプリントを利用する
Webゆうパックプリントは、日本郵便が提供している送り状や宛名ラベルの発行サービスです。簡易郵便局を含む全国の郵便局で取り扱いされています。このサービスでラベルが印刷できる郵便物は、ゆうパック、ゆうパケット、一般郵便物などほぼ全てです。
クラウド上で操作するタイプのサービスであるため、新たにソフトウェアをダウンロードする必要はありません。また、暗号化された通信とサーバーのセキュリティ対策も万全であり、個人情報保護の観点からいっても安心でしょう。そのほかにも、差出先の履歴や、アドレス帳作成などの機能もあり、宛名の管理が行いやすいと言えます。
事前登録は必要なく、利用開始したいときに開始できます。さらに、登録料、利用料といった料金は一切かかりません。
Webゆうパックプリントの利用方法
Webゆうパックプリントの利用方法はステップを踏んでいけば簡単です。ここでは、利用方法について解説します。
【ステップ1】ユーザー登録
まずはユーザー登録を行う必要があります。その際、ゆうびんIDをすでに取得している場合は、ログインした後に登録となり、まだ取得していない場合は、先にゆうびんIDを取得してから、ユーザー登録に進みます。
【ステップ2】印字データ作成
ユーザー登録ができれば、自分の管理画面が構成されます。そこで、印字データを作成することが可能です。宛名、住所、電話番号などの郵送に必要な基本データを入力すれば作成完了です。
作成方法は、1件ごとに入力する方法、以前作成した履歴をそのまま転用する方法、一度作成した宛先をアドレス帳に登録し利用する方法があります。また、ゆうパックとゆうパック以外では作成画面が異なります。
【ステップ3】印刷
印字データが作成できれば、プレビュー画面を表示し内容を確認して印刷です。印刷の際には、いくつか注意すべき点があります。
- ゆうパックのラベルは、A4判の普通紙に印刷しなければなりません。
- 配達時間帯指定郵便、ゆうパケット、書留・特定記録郵便物の宛名印刷は、市販で宛名ラベルが販売されているので、それを購入して使用します。
- 書留・特定記録郵便物等の受領印の印刷にはA4判の普通紙を用います。
- 文字、バーコードなどの情報が不明瞭だったり拡大縮小されていたりするラベルは使用不可です。
- コピー機で印刷したラベルは、問い合わせ番号が同一となってしまうため使用不可です。
- 対応可能なラベルと不可能なラベルがあるため、事前に確認する必要があります。
推奨となるラベルは下記より確認してください。
Webゆうパックプリントサービス推奨ラベル一覧
【ステップ4】郵便局へ
ラベルが印刷できれば、郵便物とともに郵便局へ持参しましょう。ゆうパックに直接ラベルを貼り付けてはならないため、郵便局でもらえる透明の袋にゆうパックを入れた後、その上から貼り付けるようにします。また、普通郵便のようなポスト投函で差し出せる郵便物については、ラベルを郵便物に貼り付けて投函しても問題ありません。
【ステップ5】必要なら配送状況を確認
ゆうパック、ゆうパケットなどの郵便物は、Webゆうパックサービスの管理画面で配送状況を確認できます。なお、元々追跡サービスのない郵便物は確認することができません。
宛名.サポートを利用する
宛名.サポートは、宛名ラベルの作成、印刷、印字、さらには手書きでの代筆も行っている宛名ラベル作成代行サービスです。このサービスを利用すれば、自分で宛名ラベルを作成したり、プリンターを用意したりする必要はありません。
また、印刷だけでなく、配送物へのラベル貼り付けや、貼り付け後の発送代行まで依頼することができます。さらに、オプションとしてチラシ封入や宛名リストの重複のチェックも行っています。
まとめ
普通郵便に貼り付ける宛名ラベルの作成方法には、ExcelとWordを用いて自作する方法、Webゆうパックサービスを利用する方法、宛名.サポートを利用する方法などがあることを解説してきました。
どの方法にも特色がある中で、宛名.サポートは手間をかけず宛名ラベル作成のみならず、発送業務そのものも任せることができるのが最大の強みです。煩雑となりがちな発送業務を委託できれば、その分の時間を他の業務に充当したり、残業時間を減らしたりすることも視野に入るでしょう。
お問い合わせは、下記のリンク先より電話とお問い合わせフォームから受け付けております。